Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

日本企業のブランドランキング

インターブランド “Best Japan Brands 2017”

https://www.interbrandjapan.com/ja/data/Interbrand_BJB2017PressRelease170216.pdf

2017年2月16日に、毎年恒例のインターブランド社の日本企業のブランド価値ランキングが発表されました。

同社のグローバルのブランド価値ランキングは、ブランドを冠する事業の海外売上げ比率が30%以上ないといけないことになっています。そのため、日本では有名だけれども海外売上げ比率の低いブランドはランキングされません。そこをあえて公表しているのがこのランキングで、2つのランキングからなっています。

一つがJapan's Best Global Brands 2017で、海外売上げ比率が30%以上のブランドのランキングです。もう一つがJapan's Best Domestic Brands 2017で海外売上げ比率が30%未満のブランドのランキングです。この二つをセットで、Best Japan Brands 2017としておられます。

ということで、Globalの方は、10月ごろに発表されたものの、日本企業のブランドのランキングですので、すでに公表済みのもので、新規性はありません。一方、Domesticは意味があります。

どうしても、Panasonicを中心に見てしまうのですが、Panasonicのブランド価値が63.65億ドルでGlobalで7位ですが、国内にはNTT DOCOMOが95.43億ドル、Soft Bankが63.97億ドルというPanasonicの上のブランド価値を有するブランドが二つあるということになります。

インターブランド社のブランド価値ランキングは、ISO規格にもなっているようで、株式の現在価値を算出するような考え方で、ブランド価値を算出しているので、現在の客観的なブランド価値を評価するのには役立ちますが、それを企業のブランド戦略でどのように活用していくかはいろいろな考え方があると思います。

その企業のメインのブランドですので、M&Aされることでもない限り、直接的には役には立ちませんが、定点観測にはなるので参考指標となることは確かです。