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Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

中国における最新の知財の動向

林達劉グループの弁護士と弁理士のお話を聞いて

2017年2月21日(火)の15:00-17:00に、弁理士会の貿易円滑化対策委員会の研修で、標記のタイトルの研修を受けてきました。知財とありますが、ほぼ商標の話しでした。

内容的ですが、陳弁護士からは、OEMに関する判例の説明(いわゆる、輸出専用品が商標権侵害になるかどうかの話です)と専利法(特許、実用新案、意匠)法の改正の説明。

肖商標弁理士からは、商標の統計データとか、商標審査基準、最高人民法院の出した権利付与の規定の説明でした。

お二人とも日本語で説明していださったのですが、準備されていたボリュームが多すぎて、一人1時間、二人で2時間では、こちらの理解が追いつきませんでした。とにかく、情報満載の講義でした。

 

一言コメント

商標実務から離れて、だいぶ時間が経つので、重要な中国は、まずは耳学問からと思って、この研修会に参加しました。

輸出専用品についての話は、日本でも、昔から議論になっているところで、商標の使用行為に「輸出」を入れたときから、日本では文言上、文理解釈上は侵害になりますが、実際は、権利濫用等で侵害にならないという例が多いのだと思います。一方、中国では、OEM事業が国家的にも重要産業ということで、OEM産業を保護するために、侵害ではないとしているとしているとのことです。

肖さんの話は、事例が、あまりに多くて消化しきれていないのですが、中国の2016年の暦年の出願件数は、369万件という数字にはびっくりです。日本が14万件程度ですので、その実に26倍強です。人口が10倍としても、その比率で単純計算すると、日本人よりも、2.6倍出願しているとなります。

中国も、1出願多区分制になっているようですが、実際は平均して、どの程度の区分が出されているのでしょうか。たぶん、中国は、まだ多区分は根付いておらず、日本は、2~3区分ではないかと思います。そう考えると、日本での商標出願意欲も、人口比では同じ程度で、まだまだ捨てたものではないようにも思います。

出願、出願とばかり言っていると、そんな時代ではない、量より質の時代だといわれますが、知財には数がないと質がついてこないという面もあります。私が、会社で商標の仕事をやっていて思ったのは、社業の調子の良いときは、商標調査や出願が多くなり、調子が悪くなると減るという傾向があると思っていました。商標の仕事は、会社の業績のバロメーターのような一面があると思います。