ディオールを完全子会社化
2017年4月26日(水)の日経に記事からです。
LVMH(モエヘネシー・ルイヴィトン)を支配するアルノー家のグループ会社が、クリスチャン・ディオール社を100%子会社にするというニュースです。従来から、74%あったものを、100%にするということした。
LVMHのようなブランド複合体企業は、他にリシュモン、ケリングという会社があるようですが、これらの会社は、買収で大きくなっており、今回のケースもそのようですが、買収の過程で創業家の移行などで出資構成やガバナンスが複雑化しているケースもあり、その整理をして、総合的なブランド戦略を打ち出してブランド間の競争を勝ち抜くという趣旨とありました。
コメント
先日、スティープ・ジョブズの本を読んでいたとき、PIXARをDisneyに売却したとき、PIXARが会社の場所とか、意思決定とか、いろいろな面で、自由度を確保したというくだりがありました。
通常の企業では、資本の論理が一番強いですので、被買収会社は、買収する会社の会社のカラーに染められるのが通常です。しかし、さすがに、PIXARなどは、Disney映画にとって無くてはならないものであり、自由度を確保しつつ、売却できるなんて、スティーブ・ジョブズは凄いと思いました。
さて、ラグジュアリーブランドの場合は、チーフデザイナーやマーケティング担当などの人間模様がブランドを作るものであり、資本の論理だけではすまない世界だと思います。
下記の本は、2002年の本ですので、15年前のものですが、そのような人の重要性が理解できました。
ブランド帝国の素顔―LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 長沢伸也
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2002/10
- メディア: 文庫
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このような人間模様まで含んで、LVMHの本社はコントロールしているのでしょうね。
ちなみに、高級ラグジュアリーブランドとは縁がないのですが、なぜか、大学生のときに着ていた一張羅のブルゾンが、日本橋駅の地下街で買ったディオール製品でした(友人からは只のジャンパーと言われていました)。