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Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

タタとドコモの賠償問題 

1300億円の損害賠償金

2017年4月29日(土)の朝日新聞にインドの財閥のタタと、NTTドコモ間の提携解消をめぐる争いのが決着しそうだという記事がありました。記載内容は、次のようなものです。

www.asahi.com

  • ドコモとタタが提携していたが、3年前にインド撤退を決めた
  • 両社は、2017年2月に和解した
  • インド準備銀行(中央銀行)が賠償金の算出基準を問題視して支払いを認めなかった
  • タタは賠償金をデリー高裁に預託した
  • デリー高裁は4月28日にタタがドコモに損害賠償金約11億8千万ドル(約1300億円)の支払いを認める判決を出した
  • 今後、インド準備銀行が最高裁に上訴しなければドコモに支払われる

 

コメント

知財の問題ではないのですが、損害賠償金額が非常に高いので、凄いと思っていました。なんとか決着ができそうであり、ドコモ関係者も安心されたことと思います。

今回は、提携の契約に、撤退時の取扱いの条項があり、その契約通りに賠償金を請求したけれども、中央銀行に送金を止められたという話のようです。外貨が減りますので、先進国以外では外国送金が問題になることが多いのだと思います。

本件、はじめはタタは、インド金融当局が支払いを拒むという理由で、賠償金の支払いを拒否していたようですが、契約を無視して賠償金を支払わないということになると、タタの信用、ひいてはインドの信用にかかわる問題ですので、タタが支払いを決め、またインドのデリー高裁もそのように判断したようです。 

www.asahi.com

契約は別れるときのことを念頭に書くといいますが、まさしく契約がその役割を果たした事例です。ロンドン国際仲裁裁判所も活用したようですし、日本の企業法務の歴史に残る契約・仲裁・裁判だと思います。 

www.nttdocomo.co.jp