コーチが2700億円で買収
2017年5月9日の日経の夕刊に、バックのコーチがケイト・スペードを、2700億円で買収するという記事がありました。敵対的買収ではなく、両社の取締役会で全会一致で合意したとのことです。
コーチのCEOは、「ケイト・スペードは特にミレニアル世代(2000年前後以降に成人を迎えた世代)の消費者の間で認知度が高く、独特なブランドを築いている」と言っているようです。
コーチの海外販売網や海外市場でのブランド構築のノウハウで、ケイト・スペードの成長を図るようです。
コメント
ケイト・スペードは上場しています。ネットで調べると、2016年12月切りで、売上は年間1560億円程度で、営業利益は200億円程度のようです。これを2700億円で買収なので、年商の2倍で営業利益の13.5年分ですね。(ティカーコードも「KATE」でいいですね)
相互補完性が高く、コーチを持つ世代とケイト・スペードを持つ世代が違う、コートは海外事業が得意でケイト・スペードはこれから海外に出ていくブランドなど、経営戦略としても、相性が良いようです。
海外比率が低く、今後コーチのノウハウで海外でケイト・スペードの売り上げを欧州やアジアで伸ばす計画のようですが、日本では人気があるブランドだと思います。
ラグジュアリーブランドを沢山集めて、効率的な経営をしている会社としては、LVMHやリシュモンが有名です。この点、今回のケート・スペードでは、ニューヨーク発祥のケイト・スペードを、同じくアメリカ・ニューヨーク発祥のコーチが買収したという点も、面白いと思いました。
「ミレニアル世代」という言葉にも注目です。米国の用語で、1980年~1990年に生まれた世代ぐらいのようです(37歳~27歳ですね)。人口が多く、消費の中心で、デジタルにも強い世代というのようです。Y世代、ジェネレーションYとも重なるようです。日本のゆとり世代にあたるようです。
「世代」につけるときは形容詞の「ミレニアム(millennial) 」で、「1000年紀」は名詞の「ミレニアム(millennium)ということですが、これは間違えてしまいますね。
最近は、サマンサ・タバサは高校生ご用達のブランドになっているようです。大学生になるとサマンサ・タバサを卒業して、ケイト・スペードとかを選択すると、うちの大学生が言っていました。