Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

ハローページの個人編

NTTの株主総会で「廃止を含めて検討」

 Yahooニュースで見たの記事ですが、2017年6月27日の読売新聞に、ハローページの個人名編が廃止されるかもしれないという記事がありました。

www.yomiuri.co.jp

NTTの株主総会で、NTT東日本の副社長が、「利用実態も踏まえて、今後、廃止を含めた発行のあり方を検討していく」と述べたというものです。

理由は、振り込め詐欺など本来の目的以外で悪用されているケースが出ているためとしています。

ただし、廃止に向けた検討を具体的に進めているわけではなく、当面は、現在の形式で発行が続くようです。

携帯電話の普及などで、発行部数は2015年度に約2228万部と、01年度(約6706万部)の3分の1との数字がありました。

 

コメント

個人情報を漏洩すると、顧客やマスコミに叩かれますので、ブランドイメージを害することになるとして、各社非常に気を使っています。一般的に考えて、この個人情報保護の流れの中では、氏名と電話番号が露出され続けている方が、異常なのだと思います。

 

今回のこの話は、株主総会での質問に答えた形です。通常、株主総会対策として、事前に想定問答集を作ったしますので、この質問も想定されていたはずです。よって、この答は、近い将来そうなるのだと思いました。

理由としてあげられている、振り込め詐欺に活用される、携帯電話の普及というのは、その通りかもしれませんが、限られた時間で多くの質問に対応する株主総会では、個人情報のようなややこしい内容を話をするのが大変なので、分かりやすい振り込め詐欺や携帯普及で、説明するのが良いという判断だと思います。

 

電話帳は、もともとは、電話を持つことがステータスだった時代の人名録のようなものが、惰性でずっと続いていたのだと思います。最後に電話帳を見たのは、いつだったのか記憶がありませんが、携帯電話が普及する前でしょうか。

 

自宅に、タウンページ(職業別電話帳)はあります。しかし、ハローページ(個人の50音順の電話帳)は来ていませんでした。発行はしていても、需要が少ないので、NTTにお願いしないともらえない状態のようです。個人情報のことを考えると、Webでネットに掲載することもできないでしょうし、ますます、廃止するしかない状態です。

 

NTTは、役所のようなものでもあるので、時間の流れがゆっくりしているのですが、ゆっくり確実に廃止の方向で流れているということでしょうか?「104」もあるし困ることはないのですが、電話帳文化はなくなりそうです。

 

個人情報保護は、その反対にBig Dataなどでの個人情報の活用があり、個人のプライバシーとの整合を図るための考え方として出てきているのだと思います。一方、SNS、特にFacebookやLinkedInは、従来のパソコン文化の匿名性を廃しているので、個人情報が相当多数出しています。Instagramも個人的な写真が露出しています。少し、アンバランスなような気がします。