Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

比較してみる

二人の卒業スピーチ

2017年7月12日の朝の通勤時間に、South China Morning Post (SCMP)という香港の英字新聞のネット版をスマホ見ていたら、大学の卒業生二人のスピーチが対比されるように出ていました。

一人は、Cody Abbeyという北京大学の学生さんの卒業式のスピーチです。彼は中国語でスピーチしています。 

www.scmp.com

彼は2年間、儒教の勉強をしてきたそうです。

テーマは”different but harmonios"で、3つの中国人学生とのエピソードを交えて、(中国はアメリカ人からすると)違いがあるが、それはそれで調和がとれているのではないかという、アメリカ人から見た中国文化批評のようなものになっています。

 

彼は、中国にきて、視野が広がり、良かったという話になっています。

そして、終わり近くで、トランプ大統領のことを、中国好きで始皇帝が作った万里の長城にならってメキシコ国境に長城を作ろうとしている言っています。(ジョークのようなものです。終わりに持ってきているのは、このジョークをつかみにはつかわなったということですね。)

最後に、相互理解の大切さで締めくくっています。

 

中国ではおおむね好評なスピーチだったようですが、普通のスピーチではないかともいます。このスピーチでは、トランプ大統領を批判しているところがポイントだそうです。

 

中国のSNSでは、彼はアメリカに帰れるのか?というようなコメントもあれば、アメリカは民主主義で言論の自由があるので、問題ないというコメントもあります。

通常、この程度のトランプ批判は話題にもならない程度のものです。

 

一方、SCMPの記事は、5月にあった、アメリカのメリーランド大学に留学していた、中国人女性のYang Shupingさんのスピーチが、ネットで大炎上したことと対比しています。

 

彼女は、中国に来た目的は?と聞かれると、Fresh airのためと答えていたようです。中国は大気汚染でマスクが離せず、アメリカの空港に着いたとたんに Fresh airで、Freedomを感じたとスピーチしています。

 

彼女のスピーチに対する、SCMPのコメントを探しましたが、見つかりませんした。一方、BBCにありました。

 

彼女は、中国の愛国的なSNSユーザーなどから、バッシングを受けてしまったようです。怒っている人は、彼女が自国のことを必要以上に悪く言っていると感じているようです。

結局、彼女は中国のSNSのWeiboで謝罪を行ったようです。

www.bbc.com

 

二つを対比してみると、言っても良いことと問題になることは、置かれた立場で色々だということをあらためて感じます。