バルサとパートナー契約
2017年7月14日の日経と朝日新聞にFCバルセロナと楽天のスポンサー契約の話が出ていました。関連で7月21日の日経に、FCバルセロナの副会長の取材記事もありました。
日経の記事の概要は、
- 楽天とスペインのFCバルセロナはパートナー契約開始イベントを開いた
- ブランドロゴを漢字からアルファベットに一新
- 国内事業の伸び悩み、拡大するアマゾンで存在感が薄れるなか、世界を意識した展開へ
- ユニフォームに「Rakuten」ロゴ。ネット通販などの販促に選手の起用
- 契約料は、4年で280億円
- 三木谷社長は、リブランディング(再構築)は賭けだ。うまくいくと思っているが、やりきるしかない
- プロ野球などで認知を得た「楽天」ロゴの変更
- 楽天は、10年以上まえから海外を意識。リンクシェア、バイバー、イーベイツを買収
- 2012年には社内公用語を英語に
- 国内の逆風が強まるなか、バルサという助っ人を得て未来に賭け
とあります。
追加情報としては、朝日新聞に、
FCバルセロナの副会長の話には、次の情報があります。
- 楽天を含め、アジア企業とのスポンサー契約を増やす
- 2017年~2018年のシーズンは、楽天の他、中国、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア企業など計16社と契約
- 2013年に初の海外拠点である香港事務所が機能
コメント
バルサとの契約金額の高い安いという議論もありますが、三木谷社長がいうように、今回は、リブランディング(ブランドの再構築)の問題だと思います。
世界に出ていくには、英語表記ロゴである必要があり、漢字では無理があります。
海外は英語で、国内は漢字でと、割り切る方法もありますが、グローバル化を志向されるということで、このこと自体は、良いように思います。
以前、楽天の人に教えてもらったのが、バイバー(Viber)というサービスです。これは、日本のLINEのようなもので、欧州など一番だと聞きました。LINEのようなサービスは、地域地域で一番の会社が顧客の総どりをしてしまうもののようです。
日本のLINEユーザーが3億人、Viberが8億人とありましたので、相当なものです。欧州中心のサービスですので、欧州で人気のサッカーというのは、親和性が極めて高い戦略となります。
ポイントは、RakutenロゴをViberのサービスにどのように入れ込んでいくかです。日本など、Rakutenブランド(英語ロゴの認知獲得はあっという間だと思います)の強い地域では、RakutenとViberを組み合わせることが考えられます。認知の薄いViberをRakutenがエンドースするという方法です。
しかし、欧州では、ViberにRakutenをつける理由がありません。Viberは有名で、Rakutenはブランドが価値がないからです。認知の問題は、バルサとのスポンサーシップで対応したことになると思います。
企業ブランドを中心でいくのか、個別事業ブランドを中心でいくのかは、難しい問題で事業ごとに正解が違うと思いますが、Rakutenは企業ブランド重視に切り替えているのだと思います。
ポイントは、海外、例えば欧州で、どの事業でも良いのですが、Rakutenブランドの事業が成功するかです。
いろんな選択肢があるように思いますが、ViberをRakuten Viberとすることも、強引な方法ではありますが今回はありなように思います。