そう考えるのか~
ドイツの労働生産性が高く、日本のそれは低いということは、どういう意味かを考えるときに、参考になるブログがありました。www.ogura.blog
要約すると、次のようになりますが、詳しくは、このブログを見てください。
- 日本人の働き方が非効率だから労働生産性が低いのではない
- 例えば、日本人の労働時間は1990年の2100時間から2015年の1700時間まで低下
- アメリカは1800時間のまま
- しかし、日本とアメリカの労働生産性ランキングは、アメリカは3位のままで、日本は14位から21位に落ちている
- 労働時間は重要なファクターでない
- 日本は労働時間を20パーセント削減して労働効率を高めたが、日本のランキングが落ちている
- 結局、日本企業は、高利益商品を持ってない
- また、例えば、日本全国と東京都の労働生産性のは、日本全国が494万円に対し、東京都が752万円。労働生産性の差が3割以上
- 労働生産性とは国や企業にとって、売るものが何なのか?そしてそれが売れるのか?(売れる構造をもっているのか?)につきる
- また、従業員にとって労働生産性をあげるモチベーションが日本にはない
- 生産性をあげても、日本社会のパイが拡大していないので、個人の収入が増えない構造
- 労働生産性の方程式からも、欧州の労働生産性が高いのは、失業率が高いこと(失業者はカウントされない)と移民が多いこと(移民もカウントされない)が大きく関係している
コメント
まったくそうだと思いました。新聞の記事を表面的に鵜呑みにしてはいけませんね。
特に欧州との比較で、失業者のカウントや、移民のカウントのところは、方程式の問題です。ここを補正した労働生産性を出すと、日本は相当ランキングがあがりますね。
私が働き始めたのは、1989年(平成元年)なのですが、しばらくすると、1800時間を目標にするということが言われ始めました。現在、1700時間なのだとすると、すでに目標達成です。
ロイターの記事によると、この間、日本は儲からない国になったかというと、そうではなく最高益です。
しかし、売り上げは伸びてはおらず、上場企業の増加ペースと同じであまり、結局利益を3倍近くに押し上げたのは、コスト低減や金利低下、税負担の軽減などとしています。
コスト削減の方法の一つが、労働生産性を上げることなのでしょう。
ただ、米国の利益は桁違いなので、一番重要なのは、売れる魅力的な商品や、売れる仕組みであることは間違いないようです。
儲けを生み出す構想力が、他国に比べて、不足しているということなのでしょう。
高く売るというのは難しいですが、ブランドは、高く売るためのものですので、結局、日本企業にブランド力が無いと言うことにもつながります。