Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

育児の給与額

平均237万円

2017年9月14日の朝日新聞に、明治安田生命保険の育児に関するアンケート調査の紹介があり、0歳~6歳児の子育てに給与をもらえるとしたらいくらかを聞いたところ、平均は237.5万円だったとの記事がありました。www.asahi.com

  • 調査は子のいる20~50代の既婚男女にネットで8月に行い、有効回答は1032人
  • 0円との回答は、女性の3・3%に対し、男性は11・5%
  • イクメンは増えているが、男性の間で育児労働を軽んじる風潮がまだ根強いのではと指摘
  • 育児で想定する給与額で最も多かったのは、男女とも101万~300万円で、男性は28・6%、女性は47・8%
  • 次は301万~500万円で、男性は20・2%、女性は19・2%
  • 0円では男性が女性を大きく上回ったが、501万円以上でも男性が8・4%で、女性の3・7%を上回った

元ネタは、下記の「子育てに関するアンケート調査を実施」を見てください。

明治安田生命 | 2017年度ニュースリリース

 

コメント

このタイプの育児の金銭換算よく見るように思います。自分が質問されたとして、どう答えるでしょうか?

 

質問は「育児に対して対価がもらえるとしたら年収ベースでいくらになるか」というものです。前提が、0歳児~6歳児の育児ということのようですが、大体、子供がそのぐらいのときに、私は30歳台でしたので、自分の年収はそう高くありませんでした。

 

もし、育休を1年間とると年収が0として、そのときの年収見合いで回答してしまうような気がします。あるいは、働いているとしても、その労働の大変さと子育ての大変さを比較して、その時の年収を基準に、年収を割り出して回答するように思います。

 

全く別の視点ですが、育児は喜びであり、プライスレスと考えて、0円と回答してしまうかもしれません。

 

この質問は、安田生命の今回のアンケートの中でも、意味のある質問ではないように思いました。ただ、新聞では一番アイキャッチのある、この質問にフォーカスを当て紹介しているのだと思いました。このアンケートの客寄せパンダ的な質問なのかもしれません。

 

本当はこのアンケートのポイントは、次のようです。

  • 3人目以上の子供を持つのに何が不足しているか(お金、2.7万円不足)→社会の支援が必要
  • 育児休暇の取得状況(女性は半年~2年に多く、男性は1日~一ヶ月)→男性の育児休暇取得が課題

 

なお、「20歳~59歳の子供のいる既婚男女」に聞いているようですが、母数の取り方もどうなのかと思います。

50代になると、子供は社会人、大学生、高校生で、0歳児や6歳児ではない人が多いと思います。

 

0歳児~6歳児の子供を持つ、「20歳~59歳の既婚男女」なら分かりますが、そうなると50代のN数を集めるのが、至難の業になってしまうので仕方ないのでしょうか。

 

アンケート自体は面白いので、時間のあるときに見てみると良いと思います。