Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

プレミアムフライデーの見直し議論

月末か月初の議論ですが

2017年9月16日の日経にプレミアムフライデーについての記事がありました。世耕経済産大臣が15日の記者会見で見直しについての意見を聞くと言っているようです。

www.nikkei.com

  • プレミアムフライデーは月末の金曜日に想起退勤して消費喚起するもの
  • 経産省主導で、2月からスタート
  • 経団連の榊原会長は、(繁忙期でない)月初めの声が多い
  • 世耕大臣は、消費喚起のため給料日直後の月末がいいという声を紹介
  • 効果検証、実施タイミングの意見聴収中

という内容です。

 

関連で、2017年9月21日の日経には、各経済団体のTOPのコメントがありました。

www.nikkei.com

  1. 日本商工会議の三村会頭は、地域の実情に合わせて活用すべき
  2. 日本造船工業会の加藤会長は、製造業はチームワークで働くため、そぐわない
  3. 塩ビ工業・環境協会の角倉会長は、月末、特に金曜日はメーカーは忙しい
  4. 日本貿易会の小林会長は、月末の多忙な時期で良いのかという意見あり
  5. 三村氏の指摘のように、そもそも、日本企業らしく横並びで早期退勤するのが良いのか?
  6. 1時間単位の有給休暇のような柔軟な制度の紹介

という内容でした。

 

コメント

プレミアムフライデーの施策は、流通関係の思惑の先行したもので、実施も非常に唐突感のあるものでしたので、見直し議論がでるのは当然だと思います。

 

朝日新聞世論調査でも、効果なしが76%という数字です。

www.asahi.com

 

以下の記事では、プラミアムマンデーとして、月曜日は午前中に休めるにしてはどうかという提案です。特に観光産業に配慮した内容になっています。

効果も明確で、提案としては面白いのですが、月曜日の朝は営業関係者は週初めに全体会議を設定していることが多く、これを月曜日の午後にすることができるのかと思います。

president.jp

 

下記の記事は、正論で、有給休暇などを使いやすくする方が先決というものです。

news.yahoo.co.jp

このブログ記事では、今回の企画がフォトジェニックな政策としています。確かに、最近、官公庁が出すこの種の施策は見栄え優先で、内容が全体にこなれていないように思います。

広告代理店の提案を役所として咀嚼して、ダメ出しする能力が必要です。宣伝や広報の担当者を強化し、広告代理店とやりあえる人材を内部でも持っておかないと、広告代理店の言いなりでは、結局、失敗してしまうのではないかと思います。

 

また、考え方によっては、この企画が成功するようでは、日本はあまりに全体主義的な国になっていまいますので、成功しなくて良かったのではないでしょうか。

ただ、この施策、失敗は失敗と反省してもらうとして、これからの働き方の議論を呼んだというプラス面はあったと思います。

 

有給休暇の完全消化は一般企業では夢のような話ですが、あきらめずにそちらを推進するのと、もう少し大人の施策で、伊藤忠が提唱しているカジュアルフライデーのような施策の方が効果が、消費喚起効果が高いように思います。

そして、何をするにしても、月末や月初の月一日というのは無理が出てきますので、やるなら毎週できる施策が望ましいと思います。

 

nishiny.hatenablog.com