インターブランドのブランドランキング
毎年恒例のインターブランド社のグローバルブランドランキングが発表されました。ビジュアルに見たい方は、グローバル版のサイトを見てください。
Best Global Brands 2017 - Interbrand
下記のインターブランドジャパンのサイトからは、インターブランドジャパンの報道発表資料が入手できます。
- Appleが1位、Googleが2位で、5年連続
- Amazonが初のTop5入り
- Facebookが初のTop10入り。ランクイン以来5年連続でブランド価値成長率第1位
- NetflixとSalesforce.comがTop100にランクイン
- Samsungが第6位にアップしアジアブランド最高位
- Toyotaは第7位となり14年連続で自動車ブランドの最高位
- 日本のブランドでは、Hondaが20位、Nissanが39位、Canonが52位、Sonyが61位、Panasonicが75位
とあります。
インターブランド社のグローバルブランドランキングは、グローバルなブランドが持つ価値を、金額に換算してランキング化したもので、2000年からはじまり、今年で18回目とあります。
- 上位100ブランドのブランド価値合計は1兆 8,717億ドル。昨年より4.2%増加
- 最も成長率の高いブランドは、Facebook(前年比+48%)、Amazon (+29%)、Adobe(+19%)、adidas(+17%)、Starbucks(+16%)
ブランド価値評価の方法ですが、グローバルブランドの選択については、次のような条件があるようです。
- 主要基盤地域 (Home Region) 以外での売上高比率が30%以上
- 北米・欧州・アジア地域で相応のプレゼンス。新興国も幅広くカバー
- ブランドの財務的評価するために必要な各種財務情報が公表、など
そして、証券アナリス トが事業の価値を評価するのと同様に、「将来どれくらい収益を上げると予想されるか」 という視点で、ブランド価値を評価するとのことです。詳しくは、報道資料をご覧ください。
また、ブランド強度の評価のとき、次の10要素を見ているようです。
1.社内要素(Internal Factors)
概念明瞭度(Clarity)、関与浸透度(Commitment)、統治管理度(Governance)、変化対応度(Responsiveness)
2.社外要素(External Factors)
信頼確実度(Authenticity)、体験一貫度(Consistency)、要求充足度(Relevance)、存在影響度(Presence)、差別特有度(Differentiation)、共感共創度(Engagement)
相当、複雑ですね。
コメント
インターブランドのグローバルブランドランキングは毎年、発表されるので楽しみにしています。他のブランドのランキングは、その年その年の流行り廃りで、アップダウンが激しいのですが、それらに比べると評価に安定感があるように思います。
以前の感覚では、インターブランドランキングはCoca-Colaが不動の1位だったのですが、今の不動のTOP2は、Apple、Googleなんですね。
全体に、海外の会社が多く、日本企業は少ないなと思います。
将来、どれくらい収益を上がられるかという点で見るということですので、日本企業の場合、企業の稼ぐ力が弱いのだと思います。
Amazonが躍進しているのは感覚的も合致しているのですが、Facebookの成長率が高いということはしっかり稼いでいるということですね。日本の感覚では、FacebookよりもInstagramなどの方が最近は人気があるのかと思っていましたが、事業として見た時、Facebookは収益につなげるのが上手いのかなと思いました。
日本企業でも、もう少しでランクインしそうなものが、MUFGとUNIQLOです。一方、まだまだ海外比率が上がらないといけないのが、docomoとSOFTBANKのようです。
日常の商標出願の業務とは、だいぶ離れた話なのですが、たまに見ると良い刺激になります。