Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

シャンシャン(香香)

パンダの赤ちゃんの名前決定

2017年9月26日の朝日新聞に、上野動物園のパンダの赤ちゃんの名前が、シャンシャン(香香)に決まったという記事がありました。

www.asahi.com

  • 6月に生まれたメスの赤ちゃんの名前がシャンシャン(香香)に決定
  • 選考委員会が8点に絞り込み、小池百合子知事が最終決定
  • 小池知事は「呼びやすく、花が開くような明るいイメージ」。「香」は中国で「人気がある」
  • 応募総数32万2581通
  • 応募が最も多かった名前はルンルン(1万2154通)、メイメイ(1万1191通)、ノンノン(7854通)
  • 他のパンダに名付けられていたり、商標登録されていたため対象から除外
  • 選考委員会がそのほかから8点を選び、最も多かったシャンシャン(5161通)に決定

同じ、2017年9月26日の日経には、別の情報として、次がありました。

  • 漢字の「香香」は、都が中国側と協議して決めた
  • 同園のパンダは歴代、同じ名前の繰り返しの名前で、前例に従った

コメント

良い名前に決まってよかったと思います。ちょっと言いにくいような気もしますが、慣れの問題だと思います。

 

同じ名前の繰り返しに拘ると、だんだん候補が少なくなってきますね。今回の公募で、1番人気はルンルン、2番めはメイメイ、3番めはノンノンということでしたが、海外も含めて既に他のパンダの名前となっているときは、その名前は採用できないようです。

全世界のパンダは中国で名前が一元管理されていると聞きましたので、ある意味、進んでいますね。

 

気になったのは、この3つの候補のなかで、商標登録されているので、除外したものがあるということです。

 

パンダは商品でもサービスでもないので、東京都や上野公園が、商品化権ビジネスでライセンスアウトをするとでもしない限り、第三者の商標権があっても気にする必要はまったくないのですが、なぜ、商標調査などするのでしょうか?どこかの特許事務所が調査を担当していると思いますが、ちゃんと東京都の担当者に調査の必要がないと説明すべきです。

ルンルン、メイメイ、ノンノンの何れかに商標登録があったとしても無視すれば良いのです。

この3つに、特別な保護が必要な、著名商標があるとも思えません。あるとすれば、連想したのは、雑誌のNONーNO(ノンノ)ですが、メスの赤ちゃんパンダの名前がノンノンになって、嫌と拒否するということはないと思います。

ちなみに、商標とは何の関係もありませんが、Wikipediaによると、ムーミンに出てくるノンノンは最近はフローレンというみたいです。作者のトーベ・ヤンソンさんからnoやnonなどの否定的な意味に取れると苦情があり、ドイツ語でお嬢さんを意味するフローレンという名前になったとありました。

 

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