Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

ファミマの店頭検品

省力化のために不要に

2018年4月7日の日経に、ファミリーマートが入荷商品の検品作業を不要とすることがニュースになっていました。

www.nikkei.com

  • 従来は検品作業を実施。一つ一つの商品をバーコードで確認
  • 検品廃止により、商品が到着後すぐに売り場に並べられる
  • 新聞・雑誌・たばこは検品が残る
  • 1店舗あたり、約2時間の作業
  • 人手不足に悩む加盟店の負担軽減策
  • ミスの発生確率は、0.01%
  • 検品作業が合理性に欠けると判断
  • 損失補填しないことを承認する加盟店対象
  • 出荷段階でのチェック機能を強化し、納品ミスを減らす

などが記載されていました。

 

コメント

一般的に小売り店にとって、商売の基本ともいえるのが検品作業です。しかし、一品一品バーコードを読み取って確認していたとすると、大変な作業です。

ミスの発生確率が、0.01%ということは、一日に50万円の入荷があったとして50円です。店員の時給が1000円として2時間で、2000円となりますので、50円のために2000円のコストというのは、確かに疑問であり、この判断は正しい判断ではないかと思います。

 

早朝や深夜にコンビニに立ち寄ったとき、商品棚には商品がないのに、検品作業前の通い箱には商品が山積みということがあります。このようなことも減ると思いますので、消費者にとってもメリットがあります。

 

ただし、検品作業は小売りとっては重要作業ですので、それを廃止するには、それに見合った工程が必要なようであり、配送センターで三重でチェックしていたものを四重チェックにするとあります。ここは、追加コストがかかる点になります。

ただ、店舗のチェックよりも、配送センターのチェックの方が効率が良いでしょうし、消費者の便につながるなら、この検品不要は進めるべきとなります。

 

特許事務所の外国商標事務では、各国の現地代理人から送られてくる書類から、書誌的データをコンピュータに入力するのですが、本当にそこまで必要なのかと思うことがあります。

 

出願日、出願番号、登録日、登録番号、更新期限などは、重要入力項目ですが、中間の途中の日付には権利化後は、あまり意味がなかったりします。また、更新を何回もしている権利で、最古と最新の権利状況は大事なのですが、途中の更新の日付などは、もう活用することはありません。

それよりは、商品・サービスがしっかり記載されていたり、画像データを表示できたりすべきなのですが、特許事務所が良く使っているソフトは、全体に特許向けであり、指定商品の入力フィールドが不足しています。どうも、使い勝手が良くありません。

 

また、顧客企業は、来た書類を、また、同じように、自社のコンピュータに入力しており、作業が重複している面があります。

 

できるだけ信頼性の高いデータベースを、クラウド上で一つだけ構築し、各事務所、各社がそれを活用するいうようになれば良いなと思います。

 

各国特許庁の提供するデータが充実してきているので、近い将来、ハンド入力は減ると思います。昔は、企業でも、A4で数ページの指定商品リストを、力仕事で入力していたのですが、これも省力化の対象になりそうです。

 

ちなみに、ユニー・ファミマは、経営統合効果が出て、経営も好調なようです。

www.nikkei.com

サンクス、サークルKからファミリーマートに転換した店舗の売り上げ1割伸びているとあります。

 

また、Yahoo!ニュースのBloombergの記事によると、伊藤忠がユニーファミマを子会社化するという話もあるようです。

headlines.yahoo.co.jp

 ICタグにも絡みますが、検品廃止は面白いニュースだと思いました。