Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

顧客データの価値

伊藤忠がユニー・ファミマHDを子会社化

2018年4月20日の日経に、伊藤忠ユニー・ファミリーマートホールディングスを子会社化するということの解説記事がありました。

www.nikkei.com

  • 今回の子会社化の布石は、両社で手掛ける金融事業
  • 2017年9月に共同出資で新会社設立
  • ファミマはTカード
  • 新会社はTポイントとは別の自前のポイントや独自の電子マネー開発
  • 年内にサービスの概要を固める
  • 顧客の購買データの収集・分析
  • データは、ファミマだけでなく、伊藤忠のファッションブランド戦略でいかす

などとあります。

 

2018年4月20日朝日新聞にも、同じ点が書かれていました。

digital.asahi.com

  • 中国などで進む無人化店舗を参考に、国内店舗を省力化
  • 電子決済などの金融サービスを強化
  • Tポイントか、自前のポイントで、顧客のビックデータを囲い込み、消費者のニーズを把握

コメント

このニュースを見て、ファミマが別のポイント制度になるかもしれないというところに、まずは注目しました。

 

今住んでいる街には、至る所にファミリーマートがあり(セブンイレブンやローソンはほとんどありません)、また、職場のビルにもファミリーマートがあるので、必然的にファミリーマートを良く利用します。

当然、Tポイントカードを提示することも多く、貯まったポイントで、TSUTAYAでビデオを借りることもあります。

ファミリーレストラン吉野家でも、Tポイントを提示しますので、そのようなデータも集められているのだと思います。

 

ただ、この程度のデータを集めて、何ができるのかは不明です。いつも同じようなものを買っているだけなので、特別なデータがあるようには思いませんし、Tポイントを提示しない買い物の方が、金額は多いと思います。

 

データは個人を特定出来ないようにして、流通させるのだとおもいますが、いまいち実感が湧きません。

 

新聞の見出しにある通り、より重要なのは金融決済ではないかと思いました。これを欧米のようにカードでするのか、中国のようにスマホQRコードも使うようですが)でするのか、交通系ICカードでするのかなど、こちらに重要性があるのではないかと思いました。

 

ユニー・ファミマの金融子会社ですが、ユニー・ファミリーマートニュースリリースには、2017年9月のところに、伊藤忠の子会社の株式会社GITと、ファミリーマートの子会社の株式会社ビーエスエスが、ポケットカード株式会社を買収とありましたので、このあたりの会社がそうなのかなと勝手に想像しました。

ポケットカードは、 ニチイ(マイカル)が作った会社で、紆余曲折を経て、生き残っているようです。

 

そうなるとクレジットカード系のようにも思いますが、いくらICチップが載っていても、プラスチックカードでは未来感がありません。

将来的には生体認証になるのだと思いますし、当面は決済端末にはスマホを使い、ポイントも貯められるようにすることが良いように思います。

いずれにせよ、便利な面白いサービスが出てくれば良いなと思いました。