Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

社員の年収

フェイスブック華為技術(ファーウェイ)

2018年4月5日の日経に、フェイスブックの社員の年収が、2600万円という記事がありました。

www.nikkei.com

  • 2017年の中央値
  • ツイッターが1700万円、ソフトバンクが1164万円、ソニーが910万円、トヨタ自動車が852万円、日立製作所が849万円、ヤフーが682万円(米企業は中央値。日本企業は2016年の平均年収)
  • 高収益企業が人材の囲い込み
  • 中央値とは、CEOを除く全世界の従業員の報酬を高い順に並べ、真ん中の社員の所得。パートタイムを含む
  • フルタイムのプログラマーの平均所得はより高額
  • 住宅や施設拡充も

また、中国のファーウェイも高収入が話題になっています。特に、日本の新卒の採用で、月収40万円というのが話題です。

www.businessinsider.jp

 

コメント

ソニーなど、日本企業と比べると、海外の有名企業の年収はだいぶ高いようです。最近は、日本企業も高収益のようですが、従業員への配分は少ないのではないでしょうか。

 

これは、生産性の議論とも近いものがあります。支出を減らして生産性を高めるよりも、利益を増やして生産性を高める方が本筋という議論です。そして、利益が上がれば、従業員に還元することも可能となり、より良い人材が集まり、拡大再生産につながります。

 

海外企業との比較ですので、円ドル相場を考えておく必要はあると思います。円高の時ならば、同じソニーの910万円もドル換算では高くなります。民主党政権のとき、円ドル相場は、1ドル80円というところまで行きましたが、直近は1ドル110円とすると、約3割違います。

 

世界の労働市場から見ると、日本の賃金が3割高くなってもおかしくないのですが、日本の賃金はあまり上がっていないので、ドル換算してみると日本の賃金は実質値下げになっていると考えられます。

トヨタソニーの社員の年収も、ドル表示をすると、明らかに下がっているはずです。

 

一方、トヨタソニーが儲かっています。本来なら、社員に還元があっても良いのですが、現実にはそうななりません。企業が投資に使ったりというのは良いのですが、単なる内部留保に回っている可能性があります。

トヨタなど、ずっと利益が出ているので、もっと賃金を上げても良いと思うのですが、日本人的な横並び意識で、儲かっているのに、社員の給与を抑えているとすると、若い人が広い意味での理科系を志望しなくなるなどの悪影響が出てきます。

 

トヨタ自動車の社員の収入が良くて、若いエンジニア志願者が増えて、中部経済が好調になっても、特に誰も文句を言わないと思うのですが、どうでしょうか。

あまり好調とはいえない、日本の販売会社との格差が顕在化して、出てくるのかもしれませんが、そこは、切り離して考えられないのかなと思います。