著作権と特許・商標は別のところに
最近、日比谷図書館のレイアウト変更がありました。少し前に、図書館のWebサイトと検索システムが変わったようなのですが、それに合わせてなのか、図書の置き場も変わりました。
一般に、大学図書館や本屋さんのイメージでは、特許法、商標法、著作権法、などの本は、法律の諸法のところにあるイメージです。法律の一種という考え方で、六法の横の独禁法や税法と同じようなところにあります。
この間までの日比谷図書館は、ビジネス関係の書籍として、広告宣伝、マーケティング、ビジネス書の近くに置いてありました。これは、これで便利でした。憲法や民法の近くにあるよりは、一般利用者としては、分かり易い感じでした。
さて、移動後の図書館で、知財関係の本を探したのですが、良く分からなかったので、図書館の人に聞きました。
答えは、図書をの分類に従って移動したとのことでした。
従来は、知財関係の本は、2階に入って直ぐの、分かり易いところにあったのですが、3階の分かりにくいところに移動していました。
利用者が少なかったのかしれないので、それでも仕方ないかと思ったところ、著作権の本と、特許と商標の本は、違うところにあると言います。
著作権は021.2に、特許・商標は、507.2のあたりを見てくださいということでした。(丁寧に調べていただけました。)
図書館で採用されている日本十進分類法に、従った分類です。
著作権は、この分類です。著作権と特許・商標を分けるなんて、なんて使いにくい分類だろうと思います。
総記(0類)
020 図書、書誌学
- 021 著作、編集
仮に、法律の下に入れるなら、ここです。法学部のある大学や、本屋さんでは、だいたい、諸法のところに特許・商標・著作権の本があります。
社会科学(3類)
320 法律
- 328 諸法
特許・商標は、技術のようです。公共図書館では、知財の本は、あまり重視されておらず、ここに入れられているので、分かりにくいと思ったことがあります。
技術(5類)
500 技術、光学
- 507 研究法、指導法、技術教育
細分類は、下記です。
507.2 産業財産権
507.27 (産業財産権の)審決
507.28 (産業財産権の)判決
こう考えると、ビジネス関係でまとめてくれていた、以前の日比谷図書館は、今よりよほど分かりやすいと思います。
図書館の分類に従っていないので、図書館の人には不便だったのかもしれませんが、利用者には良かったように思います。慣れの問題でもあります。
日比谷図書館は、先進的で、名称からも文化を指向しているようですので、ビジネスではないのかもしれませんし、電子書籍の貸出もしていようですが、そちらの整理との整合性もありそうです。
ただ、事務所の蔵書は少ないですし、特許庁は入りにくいし、隣の発明会館の図書コーナーは充実しているのですが研修利用者限定とありますし、特許庁のお膝元の虎ノ門・日比谷と言っても、知財の本を利用できる場所がないという感じです。
神奈川県立の川崎図書館が、知財コーナーを充実させているのですが
、この程度のものが、弁理士会館など、近くにあると良いなと思います。