Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

維新312

中国発の模倣品対策

2018年6月8日に、「維信312追跡管理フォーラム」の記者会見があったようです。QRコードを使った中国発の模倣品対策です。

kyowa-japan.com

フジテレビのニュースです。

  • 中国政府が推進。世界的な商品追跡システム
  • 配送時点で偽物にすり替えられるのを防ぐ目的
  • QRコードは、一商品一番号が付与。商品に貼り付ける
  • QRコードスマホで確認。真贋や販売する企業の情報がわかる
  • 模倣品対策だけでなく、購入者を確認できるためマーケティングでも活用可能
  • 日本企業の模倣品被害は年3万点以上
  • 中国国内からも対策を求める声。中国政府が昨年から偽物対策を強化
  • 個人情報が中国政府に集まることの懸念 

 コメント

日本で共和JAPANという会社が代理店業務をするようですが、この会社の代表の方は、名前は日本人の名前のようですが、中国の女性です。

一商品一番号(一コード)というのは、従来のバーコードとはだいぶ違います。従来は、同じ商品なら同じバーコードでしたが、今回のものは、商品の個別管理です。医薬品や化粧品やお酒など、高額な商品ならQRコードのラベルを、一つひとつ貼付することもできるかもしれませんが、通常の食品や日用品ではそこまでのコストがかけれないという点が、ハードルになりそうです。

 

また、フジテレビのニュースでも言っていましたが、中国政府に膨大な情報があるまることをどう考えるのかという面もあります。

 

この方式が中国でデファクトとなり、中国で商品を流通させるときは、このQRコードがないと、販売店や消費者が購入してくれないという状況になれば、否が応でも、このQRコードを使わなければならなくなります。

 

一帯一路などを通じて、世界の各国にこのコードが導入されると、世界的なプラットフォームになる可能性もあります。

 

このようなものは、OECDや、WIPOや、ISOなどで構築してくれるのであれば、他国も入り易かったのではないかと思いますが、既存の機関には、開発運用能力がなかったということなのか、色々な問題が生じるのがわかっているので、手を付けないのか、よくわかりませんが、中国が一歩前に出たという感じです。

 

マイクロソフトWINDOWSパッケージソフトなどが、もしも、導入するなら、日本企業は皆導入するのだと思いますが、さて、日本では、どの会社が試みにはじめるのかなぁと思いました。

 

維新というと、明治維新大阪維新の会を思い出しますが、日本語の維新の言葉は、デジタル大辞泉には、「すべてが改まって新しくなること。特に、政治や社会の革新。」とありました。白水社の中国語辞典では、「(一般に政治上の改良運動を指し)維新。」とあり、中国語でも、同じ意味のようです。

なぜ、365ではなく、312なのかは、分かりません。

 

模倣品対策は、民事や刑事や行政摘発でする面と、このような技術で行う面があるとは思っていましたが、中国からの一つの回答なのでしょうか。

 

nishiny.hatenablog.com

  

nishiny.hatenablog.com