東芝からシャープに
2018年6月6日の日経で、東芝のパソコン事業をシャープが買収するという記事を見ました。
- シャープは、2010年「メビウス」ブランドのパソコン事業から撤退
- パソコンの東芝子会社の80.1%の株式取得。対価は40億円
- 東芝は、「ダイナブック」ブランド
- 買収後も、「ダイナブック」ブランドを維持
- 鴻海は、iPhoneのほか、デルやHPの製造を受託
- 世界のサーバーの過半が鴻海製
また、PC Watchの大河原さんの記事では、
- 「シャープ」ブランドで投入する可能性も検討中
とあります。
コメント
当面は、TOSHIBAブランドのdynabookが維持されるようですが、しばらくしてから、SHARPブランドのdynabookになる可能性があるようです。
鴻海が買収するなら、VAIOのように、dynabookを単独のブランドとしても良いのでしょうが、シャープが買収するようですので、シャープの事業とのシナジーを考えると、SHARPブランドが素直なところでしょうか。
最近は、事業の一部売却に絡んで一定期間は、激変緩和措置として元のブランドの使用を許可したり、NECや富士通のパソコン事業の事業主体は変わっても、ブランドだけは、ずっとNEC、Fujituであり続けるという例もありますので、なんでもありです。
東芝が、TOSHIBAブランドのパソコンの販売を、何らかの理由で必要とし続けるとするかどうかです。
ただ、東芝の場合、システム事業でパソコンが必要なNECや富士通とは、少し違うようにも思います。
資本構成からすると、東芝の資本が、19.9%残っているますので、これが残っている間は、TOSHIBAブランドのパソコンが続いてもおかしくありません。
TOSHIBAブランドのdynabookと、SHARPブランドのdynabookの併存などという、ウルトラCもあるかもしれません。
同じスマートフォンなのに、キャリアが違えば、違ったキャリアのブランドが印刷されていることは珍しくありません。
今回の東芝のパソコン子会社が作ったものは、dynabookであり、販売する会社が、東芝ならTOSHIBAブランドのdynabook、シャープならSHARPブランドのdynabookとする方法です。
10年前までは、あまり考えられなかった話ですが、今は、案外、社会からも受け入れられるのかもしれません。
場合によっては、他の有力なシステム関係の会社で、dynabookのパソコンを販売したい会社があれば、●●●のdynabookの使用を許可しても良いのかもしれません。
いわゆる、ダブルブランド(Co-branding)の一つの形です。