3ブランド体制
2018年8月18日の日経に、ソフトバンクの格安スマホブランドの話がありました。
- ソフトバンクの国内通信事業に悩み
- ソフトバンクは、ソフトバンク、ワイモバイル、LINEモバイルの3つのブランド
- ワイモバイルとLINEモバイルは格安スマホ
- 国内の通信事業は伸び悩み
- ワイモバイルは、格安スマホ1位。300万件の契約。ソフトバンクブランドの1割強
- ソフトバンクはワイモバイルに伸びしろがあるとして強化
- しかし、ブランド同士の食い合いの悩み
というような内容です。
コメント
数字が出ている点で、面白い記事です。ソフトバンクの契約が3000万件弱で、ワイモバイルの契約は300万件あるという数字です。大きな数字です。
第二ブランドであるとか、ディフュージョンラインとか、言われているものです。
"diffusion"の意味は「普及」という意味で、普及のために、低価格のラインを作ったという意味になるようです。
第二ブランドという言葉には、低価格という意味はありませんので、低価格帯を指すときには、ディフュージョンラインという言葉を使うようです。
などが事例のようです。
ソフトバンクがワイモバイルを展開しており、auがUQモバイルを展開していますが、ドコモはディフュージョンラインがありません。
このあたり、ソフトバンクやauの狙いは、もともとは、ドコモのシェアだったんだと思いますが、今や、ソフトバンク自体も大量の契約者がおり、その顧客を食ってしまう(カニバリゼーション)が、課題というのが、冒頭の記事の言わんとするところです。
カニバリは、よく議論になりますが、実際、カニバリで事業が縮んだという話はあまり聞きません。衣料品などは、市場が大きく、個々のブランドの規模は小さいので、問題が生じないのだと思います。
これに対して、通信は寡占ですので、カニバリの実態が目に見えて検証できるかもしれません。
経営学の先生などは、研究のやり甲斐のあるテーマではないでしょうか。
さて、楽天モバイルが第4の事業者として免許をもらい競争が激化しますし、政府の方針も料金を4割下げるようにという指導も入ってくるようですので、今までのように、儲からなくはなるのではないでしょうか。
日本の携帯電話メーカーは総崩れになり、その中でキャリアだけが儲かっていたというのも納得いかないものがありますし、一消費者として通信料金は高すぎるように思いますので安くなることは歓迎です。
ソフトバンクは、まだ、格安スマホで事業を伸ばす方向性のようですが、ドコモなどは格安スマホに参入せず、dポイントのような金融その他のサービスにシフトしているように思います。
最後に、LINEモバイルというのは、LINEがやっているのではなく、ソフトバンクがやっているブランドということも、知りませんでした。
LINEが運営しているものとばかり思っていました。
検索すると、LINEモバイルは、ソフトバンクが51%、LINEが49%で、ソフトバンクの子会社になっているようです。
49%の資本が入っていますし、LINEのサービスとの融合が前提のLINEモバイルではあるようですが、LINEというブランドを、子会社以外にブランドをライセンスしていることになります。