ペットボトルとCOSTA
2018年9月6日の日経に、「コカ・コーラ、ヒットに誤算」という見出しの記事がありました。ペットボトルコーヒーが欠品しており、需要を取り込めずに一人負けをしているという内容です。
- ちびちび飲みが想定以上に広がり、生産が追い付かない
- 西日本豪雨で、広島の工場が操業停止
- それ以前から、「ジョージア ジャパンクラフト」「コカ・コーラ ピーチ」が好調で、ペットボトル商品の供給能力不足
- 缶コーヒーからペットボトルコーヒーへのシフトが想定以上
- 自販機は利益率が高いが、ペットボトルコーヒーは限られていた
- 缶コーヒーの方がペットボトルより利益率が高い
また、2018年9月1日の日経には、米コカ・コーラが、カフェを展開する英コスタを、5600億円で買収したという記事があります。
- コスタは英国で2400店舗を展開
- 中国(450店舗)、中東地域など30ヵ国で事業
- グローバルな店舗網、コーヒー事業のノウハウを取り込み、外食事業の強化へ
- 熱い飲料は世界ブランドを持っていない分野の一つ
- 日本では、缶コーヒーの「ジョージア」がある
というような内容です。
コメント
コカ・コーラと言えば、インターブランドランキングで、長期にわたり世界No.1のブランドと評価されていましたが、最近は、Apple、Google、Microsoftの下の4位にまで、順位を落としています(それでも凄いのですが)。
ソーダ飲料は、砂糖の取り過ぎで肥満の原因になるという、健康志向の話が原因だと思います。
本業のコーラなどの炭酸飲料を補うためか、日本では、新規事業として、酎ハイを売り出したりしています。
お酒は世界では展開せず、日本でだけのようですが、コーヒーは日本を含む世界中で、ターゲットになっているようです。
日本では、缶コーヒーの「ジョージア」が成功していますが、利益率が缶コーヒーの方が高かったので、ペットボトルへのシフトが遅れてしまったということのようです。
日本メーカーの掃除機が紙パックの利益があるので、サイクロンの採用に躊躇している間に、ダイソンにやられてしまったのと似ています。
一方、英コスタは、スターバックスのようなリアルな店舗になり、日本にはまだ展開していないようです。
また、ライバルのスターバックスは、ネスレと契約しています。 nishiny.hatenablog.com
こちらはこちらで、競争が激しそうな分野です。
COSTAが日本で展開していないので、COSTAの缶コーヒーやペットボトルが出てくることはないでしょうが、世界本社のグローバルブランド戦略で、COSTAブランドの缶コーヒーやペットボトルが出てくるとすると、日本で独自に展開してきた、「ジョージア」との関係をどのように整理するのなぁと想像します。
COSTAの店舗展開が必要ですが、タリーズコーヒーも、ドトールコーヒーも、ライセンスなのか、缶やペットボトルの飲料を見ますので、どうなるのかと思います。