組織票の是非が話題に
2018年の「ゆるキャラグランプリ」は、最終的に、埼玉県志木市の「カパル」くんが第1位になったようです。
ゆるキャラグランプリ2018 結果発表|ゆるキャラグランプリ オフィシャルウェブサイト
ゆるキャラグランプリの公式サイトによると、
1位 埼玉県 「カパル」 889346pt
2位 福岡県 「ジャー坊」 843682pt3位 三重県 「こにゅうどうくん」 807592pt
となっています。
ゆるキャラ®グランプリ2018 ランキング一覧|ゆるキャラグランプリ オフィシャルウェブサイト
今年は、最後の東大阪の花園公園でのリアル投票の倍率は、3倍とすると記載があります。
- 2018.11.16ゆるキャラ®グランプリ2018 決戦投票倍率発表!!
ニュース | ゆるキャラ®グランプリ2018 決戦投票倍率発表!!|ゆるキャラグランプリ オフィシャルウェブサイト
ネット投票だけではなく、リアルな投票の数字も入れて、最終的には順位が決まるようです。
●2018年11月10日の朝日新聞によると、ゆるキャラの集票が問題になっています。11月1日現在のネット投票で、暫定トップだったのは、三重県四日市市の「こにゅうどうくん」で、118万票とあります。
暫定2位が、福岡県大牟田市の「ジャー坊」とあります。
問題は、組織票で、ネット投票のIDを観光の職員が2万件のIDを取得し、職員や企業に割り当て投票への協力を求めたとあります。
一人が1日で、数百票の投票も可能ということです。
暫定2位の大牟田市も、IDを約1万件取得しているとあり、公民館でやり方がわかないお年寄りに投票してもらうためとあります。
グランプリの事務局は、このような組織票に時間や税金を投入するのには、批判的なようです。
コメント
実際の得票結果があるので、完全なフェイクという訳ではないのですが、確かに、組織票で結果が左右されるのであれば、ランキングが、本当の人気を反映しているという結果ではなくなるので、各年度のランキング自体の価値が低下します。
この点、AKBの総選挙のように、CDを購入すると投票できるというシステムもあり、この場合、一人のファンが大量にCDを購入し、大量の投票をするようです。
AKBの総選挙では、特定のアイドルに対して、大量にCDを買うことで、ファンとしては、そのアイドルを応援していることになります。
ABKの総選挙が、社会的に許容されるのであれば、自治体がIDを取得するぐらいは何ら問題ないようにも思われます。
何も、国や地方自治体の首長や議員の選挙のように、一人一票という普通選挙を貫く必要はないのかもしれません。
ただ、AKBの場合は、CDを購入するファンがいて、ファンの熱量があり、その総和が投票結果に表れていますし、CDを購入するのは、お金もかかるので、ハードルが高く、少なくともファンの熱量は表していると思います。
一方、ゆるキャラの投票の場合、IDの取得にはフリーメールアドレス程度で良いので、お金はそれほどかかっておらず、個人の熱量の総和ではなく、より組織的な動きで結果が左右される点が、違うようには思います。
今回、この問題が話題になりましたが、多かれ少なかれ、過去にも、同じ問題があったのではないかと思います。
本当のキャラクターの人気を測定するだけなら、マーケティングリサーチ(認知度調査、人気調査)をすると良いのですが、それでは、投票というシステムによる、盛り上げ効果が期待できません。
また、大量のID取得は別として、地方自治体や商工会など頑張りがないと、ゆるキャラグランプリが盛り上がらないと思います。
これからも、IDを取得して投票という方式では、同じ問題が発生しそうです。投票件数が、大幅に減るとは思いますが、フリーメールアドレスからはIDが取得できないようにするかです。
※追伸
2018年11月19日の日経新聞、朝日新聞によると、今回、不正IDは削除されたとあります。朝日新聞によると、実行委員会からのメールに返信のないアドレスは、不正IDとして削除したので、上位は、それぞれ、数十万票が減ったとあります。
「こにゅうどうくん」の118万が、80万に減ったのは、このためのようです。
アメリカなら、裁判になるところです。