再掲載する意味は?
2018年11月29日の日経夕刊で、サントリーの「響30年」の偽物が、ネットで販売されていた件についての、まとめ記事がありました。
- 四日市市の男性がネットで「響30年」を10本ほど購入
- 包装やウイスキーの色に違和感
- 県警に情報提供。県警が販売元を特定。8月に詐欺容疑で逮捕
- 10月22日に起訴
- サントリーホールディングスが鑑定。色調から本物でないことは確認
- 小売価格は1本12万5千円だが、ネットで40-50万円
- 空き瓶は収集家向けに販売されている
- サントリーは、模倣品対策を一層進める
コメント
この件は、既に8月ごろに掲載されていた内容で、再掲載になります。
新しい点といえば、起訴されたところぐらいでしょうか。
それでも、今回、記事として、比較的大きく出ています。なぜなんでしょうか?
ネットでの高級ウイスキーの購入の危険性について、注意喚起するためなのでしょうか。
確かに、なんども、なんども、マスコミに登場して、はじめて、そのニュースが行き渡る面はあります。
ワイドショーなどで繰りかえり放映されることで、社会の隅々まで認知が広がるということはあります。
日本は、長らく模倣品とは無縁で、模倣品といえば海外、主に中国と中国から商品が輸出される中東や中南米などのその他の地域の問題という認識はありました。
しかし、ネット上には多くの模倣品があふれており、日本も危険な水準に差し掛かっています。
サントリーの「響30年」は、フリマアプリで空き瓶や空き箱を購入し、それを使って誰でもできそうな、分かりやすい例なので、ネットの危険性を説明するのにちょうどよい事例なのかもしれません。
高校の「情報」の事業で、ネットリテラシーや、情報の扱い方を勉強するようですが、模倣品などのことを、学校で勉強することはほとんどありません。社会には模倣品が案外あるということと、その流通を防ぐには、従来の流通機構が良く機能していたことと、今後のネット社会では、消費者がどの点について、注意をしていないといけないかを社会全体で考える時期なのかもしれません。