2019年版(グローバルと国内の比較)
2019年2月14日に、インターブランドジャパンから、日本企業のブランド価値ランキングが発表されています。
https://www.interbrandjapan.com/ja/data/190214_bjbprelease.pdf
- ToyotaがJapanʼs Best Global Brandsで11年連続の第1位
- Kao、TerumoがJapanʼs Best Global Brandsに初ランクイン
- ZOZOTOWNが38% 増でランキング最高の成長率
- 昨年上場のMercariが Japanʼs Best Domestic Brandsに初ランクイン
とあります。
このランキングは、少し複雑で、
- 海外売上比率が30%以上のものが、日本のグローバルブランドランキング
- 30%未満のものが、日本の国内ブランドランキング
となっています。
全体的には、金融、自動車、小売りが存在感があり、化粧品・トイレタリーが躍進し、Mercariなど新しいサービスのビジネスモデルが躍進しているとあります。
国内ブランドランキングから、グローバルブランドランキングに移行したのが、花王です。
グローバルブランドランキングで40社。国内ブランドランキングで40社。重複はなく、合計80社のランキングとなっています。
グローバルTOPのトヨタが534億4百万ドル(5兆8744億円)の価値、グローバルの40位のMakitaが7億9千万ドル(859億円)です。
一方、国内TOPのNTT DOCOMOが97億3千2百万ドル(1兆705億円)の価値、国内40位のMercariが2億8千2百万ドル(310億円)です。
グローバル版のTOP10に入れるのは、NTT DOCOMO、SoftBank、auの通信3社だけですし、
価値金額でいうと、グローバルの40位が、ちょうど国内の14位と15位ぐらいになるので、全体的にはグローバルの方が価値が高いようです。
ただ、ブランド名だけを見ていると、携帯通信の3社以外に、Rakuten、サントリー、アサヒ、キリン、NISSIN、JALなど、生活になじんだブランドが、国内ブランドTOP10に多くあります。
また、TOP10以外にも、LINEやコンビニ、ZOZOTOWN、ニトリ、ABC-MARTなどもあり、面白そうな会社が多いのも、国内ブランドランキングの特徴です。
インターブランド社としては、できるだけ、企業に海外に目を向けてもらい、国内ランキングからグローバルランキングに行くことを推奨しているようで、ここは、同社の存在意義のようなところなんだと思います。
2つのランキングを見ていて思ったのは、毎年秋に発表されるインターブランドのランキングは、各国のグローバル版のランキングの集大成のようなものということです。
すなわち、各国には、国内版があります。
グローバルに、ブランド価値だけで測ると、100位のランキングが大きく変化します。日本でさえ、数社はランクインの候補になります。また、アジア、中国、欧州、アメリカ、ロシアと、どこも国内で強いブランドはあります。
そう考えると、秋のインターブランドランキングは、「世界で通用する」という点に、力点を置いているんだなと再確認しました。
少し前には、小売りなどにほんだけの産業もありましたが、今はそんなことはありません。通信は法規制があるので、海外との競争が少ないのだと思いますが、しかし、徐々に変わるはずです。
インターブランドも、一つの日本のランキングに統一するときが近いのではないでしょうか?