医薬品とタバコが急増
財務省のWebサイトで、全国の税関の2018年の税関による輸入差止のまとめが掲載されています。
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輸入差止件数は26,005件。7年連続で2.5万件を超え
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輸入差止点数は929,675点。前年と比べて83.5%増となり、過去5年で最高水準
とあります。
- 仕出国では、中国が多く、86.8%(約9割)
- 医薬品の輸入差止点数が約32万点で、前年と比べて18.0倍。大幅増
- 煙草及び喫煙用具の差止点数は28,897点。3.6倍
- 差止品の金額の合計は、小売り換算で、約135億円
- 輸入差止申立て件数は、701件
- 内訳は、商標が57%。意匠権16%。著作権15%
- 実際の差止品は、商標権が、93%。著作権が約7%といった数字です。この2つでほとんどです。
平成30年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細) : 財務省
平成30年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(資料) : 財務省
関連で、2019年3月9日の朝日新聞の横浜版に、偽ブランド品などの知的財産侵害物品の、輸入差止の記事がありました。
横浜税関としては、輸入差止件数は、6064件で4%アップで、過去最多だったそうです。
個数は、約4万7000点で、1.3%減。業者による輸入から、個人によるインターネット購入が多いそうです。
コメント
横浜税関ですが、非常に良いところにあります。横浜には、キング、クイーン、ジャックの塔がありますが、そのクイーンの塔が横浜税関です。みなとみらい線の日本大通りから徒歩3分です。
そして、なんと模倣品展示室があります。
http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/tourism/spot/details.php?bbid=64
横浜観光情報というWebサイト(横浜コンベンション・ビューロー)には、次の紹介があります。
横浜税関は、1934年竣工、「クイーン」の愛称で親しまれる塔はイスラム寺院風のドームでエキゾチックな雰囲気。横浜市認定歴史的建造物に登録されている庁舎(本関)の1階には税関資料室があり、横浜税関の歴史や役割、ホンモノ・ニセモノコーナー、ワシントン条約コーナー、密輸の手口など盛りだくさんの内容です。入口のカスタム君(税関イメージキャラクター)が目印。団体見学者には係員の説明もあります(要予約)。
観光気分で、しかも、模倣品の勉強ができるレアなところです。
他の税関にも、税関資料室があるのかもしれませんが、ここは別格だと思います。
Yahooで、「税関資料室」を検索しても、TOPには横浜税関しかでてきませんでした。
財務省の発表のような件数統計も良いですが、リアルな現物を見るのが、一番だと思います。
以前の会社で、知財の会議室を模倣品展示コーナーにしていたことがあるのですが、現物の迫力はすごいものがあります。あれを見ると、関係者は、なんとかしなければと思うと思います。
脱線しますが、もう一つお薦めは、こちらも非常にレアものですが、同じ日本大通り駅から8分のところにある、海上保安庁の海上保安資料館 横浜館です。実際の工作船が展示されています。
http://www.welcome.city.yokohama.jp/ja/tourism/spot/details.php?bbid=202