偽ブランド品を推奨
2019年4月13日の日経1面に、アマゾンのAmazon's Choiceという推奨商品に、模倣品品があったということで、アマゾンのAIが騙されたという記事があります。
(データの世紀)だまされたAI アマゾン、偽ブランド品推奨 :日本経済新聞
- アマゾンは、特に推奨する商品にAmazon's Choiceのマーク
- 販売データを分析して決める
- 推奨商品に模倣品。フランス高級バッグなど
- コメ兵で模倣品と鑑定。評価0円
- アマゾンは、AI技術で不正を検知するシステム
- 楽天などは人の目も。担当者が直接連絡して身元確認
- ユニオン・デ・ファブリカンも、アマゾンは模倣品が多い。他サイトの7倍
- アマゾンに景表法違反の疑い
- プライムの値上げもあり、アマゾンの模倣品対策に批判あり
- 米国で、2月から、各ブランドが直接、サイトから模倣品を削除する仕組み開始
という内容です。
コメント
アマゾンのAIも騙されている訳であり、アマゾンが景表法違反になるという可能性は低いように思いますが、言いたいことは分かります。
アマゾンが、AIで判断しているのに対して、楽天などは人の目で判断して、労力をかけて模倣品を排除しているのに対して、アマゾンはAIで処理しようとしているので、それをすり抜ける業者が出てくるというのはそうなんだと思います。
アマゾンに模倣品が多いのも、私もマイクロSDカードの模倣品をアマゾンで購入したことがあるので、そうだろうなと思います。
WIREDの2019年3月3日の記事に、アマゾンがやろうとしている新しい模倣品対策のことが掲載されています。
アマゾンは急増する「偽物」の対策を、ブランドに丸投げしようとしている|WIRED.jp
従来、アマゾンの模倣品をメーカーが止めようとしても、なかなか止まらなかったようです。アマゾンでの模倣品対策を助言する専門のコンサルまであるようです。
それが少し前に進んでいて、アマゾンが、「Project Zero」とう模倣品を止めるサービスを開始したとあります。ただ、招待制で一部のブランドだけが利用できるもののようです。
Project Zeroについては、米国のアマゾンのサイトで紹介されています。
- AIによる自動保護
- 各ブランド(メーカー)による模倣品排除(セルフサービス・ツールの提供)
- 製品シリアル化(各ブランドが、コードを製品につけ、アマゾンは個別に商品をスキャンするサービス)
という内容です。
楽天などが、人手をかけて模倣品対策をしているものを、できるだけ省力化しようとします。AIはもちろんそうですし、各ブランドによる模倣品排除や、製品シリアル化も、各ブランドの方に手間を振っています。
WIREDは、ブランドに丸投げと批判していますが、アマゾンは巨大なマーケットなので、各社対応を取ることになるのではないかと思います。
アマゾンの信用問題にもなるので、日本でもProjet Zeroが実行されるのだと思いますが、本来、アマゾン側でやるべき業務を、各ブランドに丸投げしている感は否めません。