Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

トヨタとパナソニックの住宅事業統合

プライムライフテクノロジー

2019年5月9日の読売新聞オンラインで、トヨタパナソニックが、住宅事業を統合するという記事を見ました。

トヨタとパナ、住宅事業統合…来年1月にも新会社 : 経済 : 読売新聞オンライン

コメント

大きなニュースだなと思いました。

 

今後、市場の縮小が、予想されるので、体力をつけるための統合のようです。

海外に伸びていく方法もありますが、現実的には、国内で体力をつけないといけないということのようです。

 

トヨタホームWikipediaで検索すると、次のようにあります。

一代一事業という豊田家のモットーに則り豊田章一郎(現トヨタ自動車名誉会長)の発案で、1975年(昭和50年)トヨタ自動車(当時はトヨタ自動車工業)で建売住宅・マンション分譲を中心とした不動産開発部門と注文住宅部門を興した。

トヨタホーム - Wikipedia

 

一方、パナソニック ホームズの歴史は、次です。

1963年(昭和38年) - 松下電工(後のパナソニック電工→現・パナソニック株式会社 エコソリューションズ社)住宅事業部を母体とし、松下電器産業(現・パナソニック)、松下電工の共同出資にて設立。設立当初の社名はナショナル住宅建設株式会社。本社は大阪府門真市松下電工本社内に置かれた。

パナソニック ホームズ - Wikipedia

パナソニック ホームズの方が、少し古いようです。

 

プライムライフテクノジーという社名ですが、トヨタパナソニックの車載用電池の合弁会社の社名が、プライムアースEVエナジーですので、「プライム~」が共通しています。

プライムアースEVエナジー - Wikipedia

 

トヨタパナソニックが合弁を作るときは、「プライム~」になるのでしょうか。

 

それはさておき、(中間)持株会社の社名の、プライムライフテクノジーを、全面に出すのか、トヨタホームパナソニック ホームズ、ミサワホーム、松村組といった事業会社の社名・ブランドを全面に出すのか、どうするのかなと思いました。

 

一体感を高め、シナジーを最大化するためには、「プライムライフテクノロジー」といった一つの旗印のもとに集結すべきですが、各々の会社歴史、各々のブランドの特徴、消費者の認知などを考えると、簡単には変られません。

 

トヨタホームパナソニック ホームズ、ミサワホーム、松村組と、4つの違ったブランドを使えることは、メリットにもなりそうです。

 

プライムライフテクノロジーズへの出資比率が、50:50で、三井物産も入るとなっていますので、50%を切る会社になります。

ブランドマネジメントや、商標管理では、資本出資比率50%超の子会社以外に、ブランドやハウスマークを、ライセンスしてはならないという原則がありますが、これは大きな例外になりそうです。

 

トヨタパナソニック三井物産という、しっかりした親会社の集団だからできることかもしれません。

 

何年か経って、市場の縮小を乗り越えたとき、プライムライフテクノロジーズを解消して、トヨタホームパナソニック ホームズに戻るのか、そのプライムライフテクノロジーズなどの名称に一本化するのか、どうなのかなぁと思いました。

 

人口減少社会、東京への人口集中、都心で進む再開発、人の住んでいない住宅の増加、地方の過疎化、地方都市のシャッター街など、住宅や建設関係の周辺には、社会課題が沢山あります。

例えば、東京のマンションは、高くて手が出ません。古くから、首都圏に住んでいて基盤がある人は別として、新しく首都圏に来た人で、住宅環境に満足している人は、少ないのではないかと思います。

名古屋や大阪の会社ですので、一戸建て中心になるのでしょうか

 

新会社が、何でも良いので、一つの答えを出せれば、成功なんでしょうね。