預金封鎖や新円切替え
2019年5月20日の日経に、令和の財政が大戦時より深刻であり、一番の問題は根拠なき楽観であるという署名記事があります。
令和財政 大戦時より深刻 上級論説委員 大林 尚 :日本経済新聞
- ジュリアナ東京は、実は、バブル(1989年)後の話(1991年~1993年)
- 1992年に公的支援に言及した宮沢喜一氏の発言を役所も経済界も理解できなかった
- 現在不利益を被る人の反対
- 現在のコスト(小)と将来のコスト(大)の比較ができない
- うまく行っても、人は分からない
- 結局、90兆円も投入することに
- 平成の30年は、大戦末期と同じ財政状況(GDP比で200%の政府債務残高)
- 改革を嫌う、議員、役所
- 大戦後は、超インフレがあり政府は国民から強制的に富を奪う二つの荒治療
- 預金封鎖と新円切り替えによる古いお札の価値ゼロ化
- 根拠なき楽観を戒め、年金、医療など社会保障の改革を
というような内容です。
グラフが強烈なインパクトがありますので、日経でご確認ください。(※ これではOECDから目を付けられても仕方ないなという気がします)
コメント
令和になってからのニュースで、5年後の2024年から新札が発行されるというものがあります。
通常は、新札が発行されても、旧札も使えますが、今回は、タンス預金を減らすために、旧札は使えなくしてはどうかという意見もあるようです。
また、キャッシュレス化を促進するため、高額紙幣の1万円札は廃止すべきだったという意見も聞きます。
受け皿になるのは、キャシュレス手段ということで、キャシュレスにすると、銀行等が介在するので、当局にとってお金の動きが補足可能になるという趣旨のようです。
タンス預金を減らすとかは、大金持ちには関係するのでしょうが、一般人にはどちらでも良い内容です。
戦後すぐのときは、まず、インフレが先にあり、それを抑えるために、預金封鎖や、古いお札と新しいお札の引換停止になったようですが、結果として、国民から資産を吸い上げることになったようです。
今はデフレの時代ですので、多少のインフレは政策目標であるぐらいですので、前提が違いますが。
しかし、令和(れいわ)の「れい」の発音は、「0」(零)にも通じ、デフォルトがあるのかもしれないなという気になります。なんとなく、新札発行には、きな臭いものを感じてしまいます。
終戦時と現在という繋がりだけですが、本の紹介です。
最近、白井聡さんの「国体論 菊と星条旗」という新書本を買いました。まだ、ななめよみしただけですが、刺激的な本です。
折りしも、トランプ大統領が来て、安倍首相と椅子に座って大相撲観戦をしたり、事務所の近くにアメリカ大使館があるので警察官がやたら多かったり、本当の天皇はアメリカだとこの本の帯には書いてあるのですが、そんな感じがしたりします。
おそらく、選挙や消費税増税のあと、憲法改正の議論があったりするのだと思います。
令和の時代は、戦後すぐとは違うのでしょうが、何等かの意味で、一旦デフォルトにして、出直す時代になりそうな予感はします。
出直しですので、あまり消極的にならずに、前向きに捉えていかないといけないなと思います。