販促品の限界事例?
2019年8月22日のITメディアで、ニコンが「ニコンようかん」のネット販売を終了するという記事がありました。
銘菓「ニコンようかん」、ネット販売終了 「裏の主力製品がなくなる」と惜しむ声 - ITmedia NEWS
- ニコンようかんは9月30日をもって販売を終了
- 1973年に従業員向けに発売
- 2000年に一般販売
- 菓子メーカー「本宮」(栃木県大田原市)からのOEM
- ネット上では惜しむ声
- ここ数年間の販売状況を加味して決定
- ニコンイメージングジャパンの直販サイト「Nikon Direct」で発表
- カメラメーカーが手掛ける異色の菓子として人気
- ネット販売の他、ニコンの複数の施設で販売
- 10月からは、「ニコンミュージアム」(品川)でのみ販売
コメント
ようかんのパッケージデザインは、Webサイトで見てください。
「ニコンようかん」で画像検索すると沢山出てきます。良く知られた存在だったようです。
ようかんの他にも、ニコンせんべい、ニコンワイン、ニコンこしひかりがあるそうです。ただし、ニコンブランドの食料品は社内売店での販売を前提であり、一般のルートでは販売していないそうです。
ニコンようかんは、栃木県大田原市の和菓子店である株式会社本宮からのOEMとあります。
また、この株式会社本宮のようかんは、荏原製作所では「荏原ようかん」、シチズンでは「シチズン羊羹」として、OEM供給されているとあります。
シチズン羊羹を検索していたとき、Yahoo!知恵袋で出てきた回答には、社員がお客さんを訪問するとき、手土産として持っていくために作られたとあります。
おそらく、この種の商品は、もともとは手土産として作ったのですが、社員の人気が高く売店などで販売することになり、人気があるので外販に至るというものだと思います。
そういえば、以前の会社のブランドマネジメントの部署にいた時に、デンソーの広報の方がブランドマネジメントの話を聞かせて欲しいと言って来られたのですが、そのとき、手土産として、「DENSOせんべい」(瓦せんべいでした)を持ってきてくださいました。ロゴ入り食品は、非常に珍しいなと思った記憶があります。
販促品(Give away)は、面白いなと思ってもらえることが重要です。ニコンようかんのように、ちょっと性格の違う商品に、ニコンロゴが付いていると価値があるんだと思います。
販促品で良くあるのは、ボールペン、クリアホルダー、カレンダー、USBメモリーといったところでしょうか。
販促の担当者から、食品は避けるようにしていると聞いたことがあります。
おそらく、賞味期限や消費期限の管理ができないということだと思います。
ニコンの出している、羊羹、せんべい、お米は、食品の中では消費期限が比較的長く、一番扱いやすいものです。
家電メーカーの販促担当の感覚では、限界事例は、じゃがいもや塩蔵の銀鮭、という感じでした。
ニコンようかんをなぜ止めるのかは、良くわかりませんが、ニコンミュージアムでは、継続販売されるようです。
昨秋、中華商標協会の代表団が来られたときに、一緒に見学させてもらったのですが、なかなか良いミュージアムだと思います。
品川インターシティはオフィス街にあるので、あまり混雑していませんし、ゆっくり見ることができます。