前回調査と同じく4位
2019年9月5日の朝日新聞と日経に、世界各国の旅行・観光競争力ランキングが載っていました。2つの新聞からの情報としては、
- 発表しているのは、世界経済フォーラム(WEF)。ダボス会議の主催者
- 観光は、世界のGDPの10%以上を占める産業
- 日本は、世界140ヵ国・地域で4位
- 日本の総合順位:2011年の22位、2013年14位、2015年9位、2017年4位、今回も4位
- 観光客サービスへのインフラは改善。2015年に75位だったのが、今回は19位
- 訪日外国人客数、文化資源(世界文化遺産が豊富)、衛生、交通インフラ(新幹線)などが高評価
- 価格競争力が課題(今回、113位)
- 観光では、インフラ整備と環境保護が重要
ランキングは、
上位10位内のは、前回と同じ(日本までの順位も同じ)
というところです。
コメント
Wikipediaに、この旅行・観光競争力報告書のことが、詳細に説明されています。
まず、ランキングですが、最近は、スペイン、フランス、ドイツが、不動の3トップですが、その前は、スイスやオーストリアが上位です。
フランスやドイツが上位なのは、わかりますが、スイスやオーストリアが上位にでるのは、調査が欧州中心だったのかもしれないなと思いました。
日本人の感覚では、まずは、フランス、ドイツで、スイスに行くのは上級旅行者という気がします。
ランキングの作成にあたっては、各種の国際機関が出している数値をベースに、投資判断を行うようなエクゼクティブへのアンケート調査を併用している点が、ユニークなところとあります。大体、3分の1は、エグゼクティブのアンケート結果でしょうか。世界を旅するエクゼクティブですので、各国のことを良く知っているともいえます。
ただ、このランキング、相当、色んな指標から構成されているので、これを上げるのは、容易なことではないなという気がします。
日本が良いのは、
- 治安
- 衛生
- 公共交通機関
- 文化資源や施設
という感じです。
反対に悪いのは、
- 許認可
- 税金
- 物価
といったところです。
円安になったとは言え、まだまだ、日本は物価が高いと感じるようです。
おやっと思うデータとしては、テロ関連の死傷者の数が83位で案外多かったり(地下鉄サリン事件の影響でしょうか)、一立方メートルあたりのPM2.5の濃度の低さが80位と低かったりします。
日本人の海外旅行の定番である、台湾やタイは入っておらず、基本的には欧州各国がランキングの上位に多いなというのが感想です。