契約リスク判定(ジーヴァテックのアイコンなど)
2019年9月2日の日経に、リーガルテックが個人に照準を合わせてきているという話がありました。
法務×テック、個人に照準 契約書分析や残業代推計 :日本経済新聞
- リーガルテックを展開する会社が、事業の照準を個人に広げている
- ジーヴァテックの「アイコン」は、オンライン上に契約書を読み込ませると、各条項のリスクを示す。修正案も提示
- プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランスや、ランサーズと提携し、基本的に契約書1枚の確認は5000円
- 個人が利用しやすいように料金プランを半額に
- 他に、日本リーガルネットワークは、スマホのGPS機能を使った「残業証拠レコーダー」
- サンプルテキストは、クーリングオフの書類作成。1件7000円
- その他、ホームズ(契約業務の管理をクラウドで)
- AIサムライ(類似特許を数十秒で検索)
- 弁護士ドットコムの電子契約サービスは、2015年からで累計50万件の契約数
- 相続登記や遺言書作成など、個人需要が高まっている
参考で、海外の話があり、
- 米アイサーティス(契約ライフサイクル・マネジメント)はユニコーンに
- 米ドキュサイン(クラウド型の電子署名サービス)
- イスラエルのリーガロジテック(契約書をAIがレビュー・修正)
- 米リーガルズーム(個人で遺言書などを作成できるサービス)
など、という内容です。
コメント
この記事は、リーガルテックが個人にも広がっているということを言うためのものです。
確かに、相続登記や遺言書、残業記録レコーダー、クーリングオフの書類作成というものは、契約書の作成・保管・運用といったものに比べると、ITやAIに向いているように思います。
相続登記、遺言書、残業記録、クーリングオフの書類作成の延長であれば、個人でも使いたいITサービスはありそうです。記事では、ここをもっと掘り下げた方が、良かったように思います。
特に、海外にはリーガルテック企業が沢山あるでしょうから、同様なサービスは日本でも成功すると思いました。
しかし、法務業務で、一番基本であり、ボリュームがあるのは契約書のチェック・保管・運用ですので、記事もそれをメインに説明しています。
メインで説明しているのが、ジーヴァテックの「アイコン」というサービスですので、Webサイトを見てみました。
この「アイコン」というサービス、多くの会社が使っており、顧客企業紹介では、弁護士さんや、京王電鉄の法務部が使っているとあります。
弁護士さんは、契約書のチェックの時間が削減され、より、ビジネスに基づいた契約書検討に時間をさけるようになったとあります。
また、京王電鉄は、1000件/年の契約を2名でチェックしており、助かっているとあります。
このようなサービスは必要なんだろうなと思いました。
新聞記事にある、5000円という料金はありませんでしたが、年10万円弱で、15通の契約書まで対応という料金プランはありました。
フリーランスの方が、年15通も契約を見るとも思えませんので、ランサーズ等経由で申し込むと、5000円という価格になるのでしょうか?ちょっと、分かりませんでした。
また、契約書の雛形もあるようですが、知財契約は無いのかもしれません。
面白かったのが、このサービスは、弁護士法72条に違反しないと説明をしているページです。
細かいことは分かりませんが、大変そうですね。