Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

インターブランドランキング2019

日本は Best Japan Brands重視に転換?

2019年10月17日の日経電子版に、今年のインターブランドランキングのことが掲載されています。グローバル版についての記事です。

世界のブランド価値トップ10、Facebook脱落 (写真=ロイター) :日本経済新聞

  • インターブランドは、グローバルに展開する企業・商品のブランド価値ランキングを発表
  • 1位 アップル
  • 2位 グーグル
  • 3位 アマゾン
  • 4位 マイクロソフト
  • 5位 コカ・コーラ
  • フェイスブックは価値を12%減らして、前年の9位から14位に
  • 日本企業では、トヨタが7位(ブランド価値は5%増)
  • ホンダ 21位(3%増)
  • 日産 40位から52位に(6%減)
  • ソニー 59位から56位に(13%増)
  • キヤノン 61位(9%減)
  • パナソニック 81位(2%減)
  • 任天堂 18年の99位から89位に(18%増)
  • 母国など以外の売上高比率が30%を超える企業が対象
  • ブランドが消費者の購買動向に与える影響や、将来収益などを加味したブランド価値を金額に換算

とあります。

 

コメント

グローバルなニュースとしては、ファイスブックがランクを落としたことです。

日本企業では、日産が不調で、ソニー任天堂が好調なようです。

インターブランドランキングは、不祥事や業績に連動するので、そうなんだろうなと思います。

 

アマゾン ブラン価値24%増

マイクロソフト 17%増

ディズニー 11%増

といった企業が好調なようです。

 

ユニクロは、ブランド価値だけでみると、グローバルのTOP100に入るのですが、海外売上が中国などに偏りがあり、ランキングに入っていないと別の記事で読んだように思います。

 

さて、一番、驚いたのは、インターブランドジャパンのサイトです。

従来は、グローバルのランキングである、Best Global Brandsを大きく報じていたように思うのですが、日本のサイトのTOPページを見た限り、Best Japan Brandsは出てくるのでぅが、グローバル版は報道発表のとこにPDFがあるだけでした。

どういうことなのでしょうか?

 

(グローバル版)

Rankings - 2019 - Best Global Brands - Best Brands - Interbrand

(日本版)

ブランドランキング - Japan's Best Global Brands 2019 - インターブランドジャパン

(PDFの説明)

https://www.interbrandjapan.com/ja/data/191017_BGB2019_press.pdf

 

グローバルでランクインに掲載されている日本企業は、一握り(7~8社)でしかなく、グローバル版を見ていても、ブランド価値向上を目指して頑張ろうと思う企業が少ないのだと思います。この点で、日本版であれば、自社も入っており、少しでもブランド価値を上げようと、頑張る気になるというところでしょうか。

 

日本企業がインターブランドのようなブランドコンサルを使うことは良いことだと思いますし、インターブランドジャパンも、色々な顧客を取り込む必要があることは理解できます。

 

それはそれで良いのですが、グローバル市場における日本企業の、立ち位置や位置づけを知るという意味では、インターブランドジャパンの日本語サイトでも、グローバル版の紹介を継続された方が良いのではないかという気はします。

世界があって、日本があるという視点は、良いと思うのですが。

 

話は少しズレますが、Best Global Brandsとか、Best Japan Brandsとか、このランキングのネーミングは、日本人には分かり難い面があります。おそらく、GlobalやJapanが、Bestの後にあるためです。

このために、GlobalとJapanの違いが分かり難いと思っていました。

 

インターブランドのようなグローバル企業は、本国の影響下にあるので、ネーミングを変えるのは、大変でしょうが、日本でのネーミング変更をすると、整理ができるんじゃないかと思いました。

 

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地域の実情に合わせたブランディングです。