丁寧な英語の書き方・話し方
近くの本屋で、平積みしてあったので、マヤ・バーダマンさんの「英語のお手本」(朝日新聞出版)という本を購入し、読んでみました。 ビジネス英語の教科書のような感じです。
大きく2部構成になっていると思います。
まず、前半は、英語にも敬語があるという点と、メールの書き方・文章作法を説明したものです。この部分は、良くまとまっており、大変勉強になりました。
後半は、招待、依頼、問い合わせ、電話対応、謝罪、催促、お知らせ、意見を述べる、毎日のオフィス英語と、シーンに分けて、丁寧な英語の文例を説明してくれています。
そして、ところどころに、TOPICSがあります。
著者はお父さんがアメリカ人ということですが、日本で育ち、ハワイに留学経験があるとのことです。縁あって、ゴールドマン・サックスの日本法人に入るのですが、そのビジネスの現場の英語は、敬語というか、丁寧な英語であって、同じことをいうにも言い方がちがったようです。
ビジネスでは、この丁寧さが必要ということで、丁寧英語を学び直した結果が、この本になっているということでした。
「はじめに」に事例がありますが、
Could you prepare the document by tomorrow? ではなく、
Could your kindly prepare the document by tomorrow?
このkindlyが、ビジネスでは重要なようです。
方法として、5点紹介があります。
①クッション言葉で柔らかくする
I think~ → It seems to me that~
in my opinion → Basically, I agree with you, but~
など
②リクエスト形式にする
I want you to ~ → Please~、Could you ~
③つなぎ言葉で流れをつくる
by the way、however など
④単語を「格上げ」する
say → infrom
buy → purchase
enough → sufficient
⑤「波」で変化をつける
丁寧さの加減に「波」をつくる
とあります。
特に、格上げ言葉は、必要なんだなと思いました。sayではなくstate、getではなくobtainを使うようにということのようです。
メールの基本も、簡潔にまとまっています。敬称は、Mr. Smithのように、「敬称+姓」で統一する。メールでは、「Dear Mr. Smith」の後はカンマ。レターではコロン。
最後の結辞は、「Sincerely yours, 」などとあります。
後半は文例集です。直ぐに使えるものが多いですが、この言い回しの説明を聞きたいなと思うものもあります(文法の説明は少ないので)。
薄い本ですが、何度も読まないと身につかない内容です。あるいは、職場において、辞書替わりに使うのが良いかもしれません。
もう一冊、「英語の気配り」という本も同時購入したので、こちらは今から読みます。
ちなみに、監修者のジェームズ・M・バーダマンさんは、お父さんということでした。はじめは、ご夫婦なのかも思ったのですが、違いました。