「ローマ法王」から
2019年11月21日の朝日新聞に、政府がローマ・カトリック教会のフランシスコ法王の来日に合わせて、呼称を「ローマ法王」から「ローマ教皇」に変更するという発表したという記事がありました。
- カトリック関係者をはじめ一般に「教皇」を用いる例が多い
- バチカンに「教皇」の使用に問題がないと確認がとれた
- これまでは、「ローマ法王庁大使館」に合わせて「法王」の呼称を用いていた
- 日本とバチカンが外交関係を樹立したときの定訳が「法王」だった
とあります。
カトリック中央協議会のWebサイトに説明があります。
「ローマ法王」「ローマ教皇」という二つの呼称について | カトリック中央協議会
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教会では「ローマ教皇」を使う
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以前は、カトリック教会の中でも混用されていたが、1981年2月のヨハネ・パウロ2世の来日を機会に、「ローマ教皇」に統一することにした。「教える」という字のほうが、教皇の職務をよく表わすから
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これは、日本とバチカンが外交関係を樹立した当時の定訳は「法王」だったため
とあります。
Wikipediaにも、同趣旨のことがありますが、「ローマ法王庁大使館」の名称変更問題についても言及があります。
後に上記の名称統一が行われた際にローマ教皇庁は「法王庁」から「教皇庁」への変更を申し出たが、日本政府は国号変更等の事情がない限り認められないとして棄却され、現在に至るまで「法王庁」の呼称のままであった。
なお、今回の政府の名称変更に伴い、「ローマ法王庁大使館」の名称も変更になるのかについては、特に記載がありません。
コメント
子供のころから、ローマ法王という名称に慣れているので、違和感は無かったのですが、カトリック教会自体が、ローマ教皇にするといっていたのですね。
ヨハネ・パウロ2世が来日したのは、1981年とあります。38年前です。当時、カトリック系の中高一貫校にいたので、先生の中に神父さんやブラザーや信者の方が多く、ヨハネ・パウロ2世のことは話題になっていました。
もしかすると、先生達から、この話題を聞いたかもしれないのですが、忘れていました。
Wikipediaの「法王」のページでは、他の宗教でも、宗教的指導者に「法王」という呼称が与えられることが多いとあります。それにならっていたのでしょうか。
しかし、Wikipediaによると、すでに歴史の教科書などでは、「ローマ教皇領」という記載が多いそうです。そういえば、そうです。
今朝のテレビのニュースでは、ローマ教皇と言っていました。すでに、マスコミは変えたようです。
「ローマ法王」から「ローマ教皇」にすることが、議論になって38年です。世の中が動くには、このぐらいの年月が必要なんだなという気がしました。