販売された衣料品は13.6億点
2019年12年6日の日経の「それでもアパレルと生きる④」で、衣料品の売れ残りの記事を見ました。
〈それでも、アパレルと生きる〉(4) 売れ残り15億着は宝 ブランド外し独自のタグ :日本経済新聞
- 国内で2018年に出回った衣料品は29億点
- 消費されたのは13.6億点
- 年間15億点は売れ残り、不良在庫に
- 名古屋のFINEが不良在庫から、ブランドや洗濯タグを取り外して、「Rename」というブランドとして販売
- 元のブランドを分からなくする
- 小売店や通販サイトで販売
- 安売りするとブランドが傷つく
- Renameは30万着を販売
- 仕入れたアパレルは200以上
「Rename」で検索すると、通販サイトがでてきました。
Rename.jp - 服の新しい売り方 | リネーム公式通販
その説明によると、ブランドを外して、Renameというタグをつけることで、ブランドネームではなく服本来の価値で商品を選択することができ、価格以上の価値があり、環境にも良いというあります。
コメント
「無印良品」が出てきたとき、「理由(わけ)あって安い」というコピーがありました。
はじめは無印良品は文字通りの意味でしたが、徐々に、「無印良品」の言葉がブランド化しました。
この衣料品のリサイクル商品については、「Rename」も識別性の低くそうな言葉ですが、完全に識別性がないとも言えず、登録になっています。
録5974668 号、登録5993600号
なかなか、いいところを突いたネーミングだと思いました。「Rename」は、将来、無印良品のようなビッグなブランドになる可能性があります。
さて、ブランドを外して商品本来の価値で、商品を選択してもらいたいところに注目しました。
Renameがブランドであり、全くブランドがないという訳ではありません。本当に商品だけの価値で商品を選択してもらうには、「Rename」というタグ自体も取り外すできなのですが、それでは商売になりません。
消費者はRenameという、「有名ブランド品のブランドを外してリサイクルしているが、元の価格よりも安く売っている」ブランドであり、その商品には「Rename」商標がついているというころまで理解して、Renameブランド商品を購入します。
Renameのブランドがないと、ネット通販サイトも立ち上げられません。単なるタグのない商品では、消費者は洗濯方法をどうするかも分からず、もしも不良品のときに返品することもできず、安心して購入できません。
それはさておき、記事にあった、衣料品では販売される商品点数よりも、廃棄される商品点数が多いというのは驚きました。
電気製品などでは、売れ残りを量販店やネットショップで安く販売するということがあると思いますが、ここまでの廃棄は聞いたことがありません。
海外の新興国などでは、電気製品は憧れの商品でもあります。
衣料品の商売は、大変だなと思いました。