十二国記の「月の影 影の海」
小野不由美さんの十二国記の文庫本の新刊が出て、本屋に沢山ならんでいます。人気があるようです。しかし、十二国記は今まで読んだことがありませんでした。
緊急事態宣言が始まる前に、図書館で十二国記のはじめの方の「月の影 影の海」の文庫本を借りました。そして、最近、上下巻を一ヶ月以上かけてやっと読み終えました(スターウォーズのようにバージョン「0」にあたる「魔性の子」という本もあるそうで、「月の影 影の海」が始りではないそうです)。
通常、図書館では2週間しか本を貸し出ししてくれないのですが、今回は新型コロナウイルスのために図書館が休みなり、結局、同じ本を1ヶ月半ぐらい借りています。そのため、なんとか読破することができました。
まだ、十二国記の初めの本を読んだだけです。これから、図書館が再開したら借りたりして、ゆっくりと全部読んでみようかなというところです。
同じファンタジーということで、NHKのアニメや綾瀬はるかさん主演でドラマにもなっていた、上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」のような感じで読めるのかと思ったのですが、小野不由美さんの本は予想以上に手ごわい本でした。
特に上巻ですが、情景描写に少しドロドロしたところがあり、また、それにも増して心理描写が暗く、読み進めるのがつらいのです。
著者も、上巻の暗さにもめげず読んで下さった読者には御礼申し上げますと記載しているほどです。
主人公の夢のシーンが、自分の夢にも出てくるような感じがしました。新型コロナウイルスで、世の中が激変しているときに、この本を読んでいると、現実の世界はまだまだ理解可能で、予測可能だなと思ったりします。
通常の図書館の貸し出し期限の2週間なら、とても読めなかったなと思います。気合を入れて読まないといけません。
図書館で借りた本は、講談社X文庫のもので、本の挿絵は、ギリシャ神話風?ミュシャ風?の少女が剣をもっているものです。上に紹介した、新潮文庫のものは装丁のデザインが違うようです。NHKのテレビアニメもあるようですが、それらのキャラクターの描き方は、各々違います。
デザインに一貫性はないのですが、小説ですので読者の想像力に任せて、あまり固定しない方が却って良いのかもしれません。