Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

カラスの警告文

「カラス進入禁止」の警告文

2017年5月16日の朝日新聞の夕刊に面白い記事がありました。岩手県にある東大の研究施設で、施設にある、むき出しになっていたパイプの断熱材をカラスがむしってボロボロにしていたそうです。

そこで、研究者が、「カラス進入禁止」の警告文を出したところ、本当にカラスが来なくなったという内容です。

www.asahi.com

津波で、周囲の住宅が減り、人影がなくなり、カラスが断熱材を取っていっていたようです。研究者が困り、カラスの専門家に意見を求めると、警告文がカラスに利いたという嘘のようなホントの話です。

理由は、警告文を見た人間が、カラスに視線を向けるたり、指差ししたりしてすると、警戒して寄り付かなくなるということでした。

 

コメント

言葉のわからないカラスでさえ、気をつけないといけないことを察知するというのは、面白い話だと思いました。無理に人間社会に当てはめることもないのですが、多少は人間にも当てはまるのではないかと思いました。

 

さて、だいぶ前の話ですが、当時は、今ほどブランドマネジメントが徹底されておらず、現場に任されていたので、ちょっとおかしなブランドロゴが、見渡すと各所にありました。

そのとき、幹部名で警告書を出してもらっていました。大きな会社なので、全部をチェックしているわけでもなく、品質のように計画的にサンプルチェックをしていたわけでもないのですが、目についたものに指摘をしていました。

これを、社内の会議で説明したりして、PRすると、こういうことをやってはダメなんだという理解が広がります。

悪くいけば、一罰百戒なので、偶然、警告書をもらった人にも申し訳ないのですが、効果はテキメンでした。

 

また、以前の会社では、ここ最近、人事上の処分の内容を、実名は伏せて、組織名や役職は記載し、毎回、全社通達で公表するようになっています。これは相当強烈な処分だと思います。私が当事者なら、会社を辞めることを考えると思います(私は、特に悪いことをしていませんが、その前に、自発的に辞めましたが)。

いままでは処分はあっても公表がなかったのが、全社に周知されてしまうので、これに掲載されるようなことはしないでおこうと思うのではないでしょうか。この通達で、社内はちょっとはピリッとしたように思います。