今は日本だけ
2017年6月11日の日経に「元号」の記事がありました。
内容は、
- 元号は古代中国で始まった
- 為政者の交代や政治の心機一転を図る時に改める(改元)
- 日本、朝鮮半島、ベトナム等で使用していた
- 中国では、1912年の清朝が滅亡まで使用
- 日本では明治以降は「一世一元」としている
- 西暦以外は、イスラムのヒジュラ歴、台湾の民国紀元、北朝鮮の主体歴など暦が違う国・地域は多い
というような説明です。
コメント
内容的には特に目新しい情報はないのですが、天皇退位が議論されているためでしょうか、元号のまとめ記事が出ていました。
『「平成」の小渕さん』ということで、小渕恵三首相が官房長官だったときに改元があり、小渕さんが平成を発表したときの映像は、今でも良く見ます。菅さんが官房長官ですので、今回も菅さんが発表されるのでしょうか?あるいは安倍さん?
新しい元号を何するか、有識者が議論をされているところだと思います。
特許事務所に入って感じたことの一つに、クライアントへの連絡に元号を使っている点があります。たぶん理由は、特許庁へ提出する願書には、元号を記載するので、その影響があるのだと思います。
企業では、書類のA4化が進んだあたりに変更があり、ビジネス文書では西暦化が一気に進みました。日本語と英語で同じ内容を通達やニュースリリースを出すという国際化の流れの中では、そうせざるを得ないという理由だったと思います。表面上からも国際化を進めたいということだったと理解しています。そのあと、金融関係が西暦となり、元号は使わなくなりました。
そうなると、日常生活で、だんだん元号を使わないものですので、年賀状を作るときに、今は平成何年だったっけと、新聞で確認しないとわからないという状態になります。現在は、各種の申込書もほとんど西暦ですので、元号は電話で本人確認のときに聞かれる程度になっています。昭和の時代から考えると、だいぶ変わりました。
日本だけになっている「元号」を徹底するのも、独自性はあると思います。
しかし、現実問題、西暦を使っている方が計算が便利です。平成になって、計算が面倒になりましたので、国際化以外に、そのことも西暦化の原因になっていると思います。昭和、平成、新元号と3つをまたがって、何年前だったか?などと計算するのは、面倒なので、昭和の出来事も、昔はオリンピックは昭和39年と覚えていたものを、今は1964年と西暦にする傾向があります。
今回、改元にあたっては、元号のネーミング面だけではなく、元号の使い方についてのソフト面での議論も出てくるのではないかと想像します。