Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

読んでみました

経産省の若手の資料

今週は、土日に特別の予定がなかったので、話題の経産省の若手官僚の提言資料を読んでみました。下記の資料です。「経産省 若手 提言」で出てきます。

 

不安な個人、立ちすくむ国家〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか〜」↓

http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/020_02_00.pdf

 ディスカッションペーパーはこちら↓

http://www.meti.go.jp/committee/summary/eic0009/pdf/018_03_00.pdf

 

内容的には、制度疲労を起こしている、昭和の時代のシルバー民主主義から、子供や若者を重視する社会、制度に切り替えていこうというものです。小泉進次郎さんの主張している「こども保険」、古市憲寿さんの主張している「保育園の義務教育化」など、日本の社会課題(中国などアジア各国も近い将来同じ課題を抱える)についての提言です。

ただし、具体的な提言部分は、P53に例はあがっているものの、提言のパワーポイントにはついてません。

 

そのことについて、Business Insiderに、若手官僚との対談記事がありました。

www.businessinsider.jp

経産省の幹部報告の段階では、10ページの提言がついていたそうですが、幹部が口をそろえて、提言が小さい、君達はそんな小さなことをやりたいのか?と云われたとあります。経産省の幹部の皆さんも熱いですね。

 

コメント 

まず、役所の報告書なので、固い、文章で書いたものをイメージしていたのですが、パワーポイントの報告書で、読みやすいと思いました。

 

内容的には、小さな政府、公より民、老人より子供・若者、それ自体は、そういう方向性なのだと思います。

ディスカッションペーパーの方は、だいぶ難しいことも書いてあるので、話を聞かないと十分理解できないと思いました。

 

今回は、議論になれば良いということのようですので、これから、国民的議論がスタートすれば良いのだと思います。

 

内容的には、厚生労働省の話が多いようです。そのためか、朝日新聞にあるように、厚生労働省の幹部は「そこまで言うなら厚労省で働けばいい」というコメントもありますが、大きな課題提起なので、厚生労働省だけではなく、国民的な議論が必要なテーマなので、誰が言いだしても良いテーマだと思います。

www.asahi.com

 

企業も、大学も、人口構造が逆ピラミッドになって、どこも元気がないように思います。完成した社会は、元気がなくなるという話の典型ではないでしょうか。

 

昔、NHKのテレビの人形劇で、大ヒットした里見八犬伝の後に、石川ひとみさんが声優をした「プリンプリン物語」というものがありました。その中に老人だけの国というものがあり、人類の将来を皮肉にパロディ化していたのですが、日本の将来を暗示しているような気がしていたのですが、現実は、まさにそうのようになってきていると思います。

 

個人であれば大胆な方針変更も可能なのですが、国や大きな組織となると慣性の法則が働いているので変更が大変です。という老人が資産をもっている今が、老人から子供への大きな方針変更をやるべき時期ということなのでしょうか。

 

世の中はどんどん変化しているのですが、共稼ぎでもない我が家は、いつまで経っても昭和のままです。新しい時代には、奥さんにも働いてもらいのですが、現実には今から前職に近い給与水準への復帰は困難です。再教育や中高年の雇用のハードルを下げることも、同時に必要と思います。