Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

さすがアイリスオーヤマ

立って PC作業

2017年6月29日の朝日新聞に、アイリスオーヤマが座ってのPC作業を禁止したという記事が出ています。自席のとなりに、高さ100cm~115cmのパソコンだけおけるような小さな丸い、背の高いテーブルを置き、PC作業をするときは自席ではなく、その高いテーブルで立って作業するというものです。

www.asahi.com

記事によると、6月中旬から、「スタンディングテーブル」の導入を始めたようです。働き方の見直しの一環で社員の集中力を高め、よりよいアイデアを増やすのが狙いだそうです。

社員の声の紹介があり、立ちっぱなしだと疲れるので、その作業にパソコンが必要かどうか見極めるようになったとあります。連絡をメールから電話に変え、アイデアを練るときにネット検索せず、同僚と話したり自分でスケッチしたりして、「クリエイティブになって残業も減った」とあります。

 

コメント

数年前から、座りっぱなしは健康に悪いという研究成果があり、スウェーデンデンマークなどの北欧のオフィスでは稼働式の机が9割以上という話があります。

www.mr-soumu.com

これに対応して、日本の家具メーカーでも、岡村製作所のSwiftなど、この上下可動式机が人気になっています。ただ、この机はまだ値段が高いようです。

www.okamura.co.jp

個人的には、2000年ごろからノートPC中心であり、自席、会議室、出張先などをうろうろしながらの生活だったのですが、3月から特許事務所勤務になり、ほぼ、座りっぱなしの生活になりました。

PCもデスクトップPCになり、23インチの高精細のディスプレイではあるのですが、座りっぱなしのPC作業は身体に良くはないと思います。

 

さて、この記事を見て、さすがアイリスオーヤマと思いました。

本当に、社員の集中力やアイデアが引き出せるのかは、良く分かりませんが、社員のPC使用を必要なときだけに限定できそうです。

PCを使うときは立ちますので、長時間の座ったままの問題も解決できます。また、PCの長時間使用による目の酷使(VDT症候群)への対策にもなります。ある意味、北欧の机は、上下可能なだけで、ずっとPCを見続けることを前提にしているので、それよりも考え方が進んでいます。

しかも、背の高い小さなテーブルを置くだけですので、導入費用が極めて安いところがすごいと思います。

欠点といえば、東京などのオフィスでは家賃が高く、自席の横に小さいなテーブルを置くスペースもないということでしょうか。仙台で比較的広い場所がある同社だから可能なのだと思いました。

 

アイリスオーヤマのこのアイデアは、少し安易な感じもありますが、本質をついたアイデアですので、同社の企業イメージにも合致していて、ブランド戦略上も悪くないPRだと思います。

しばらく実施してもらい、その効果を知りたいと思いました。