牧場を開設
2017年7月10日の日経に、パソナが東京の本社ビル内に、観光牧場を開設したという記事がありました。
パソナは、本社を7月3日に、東京駅日本橋口付近のビルに移転し、同ビルの13階に観光牧場「大手町牧場」を7月中旬に開設するということです。
敷地面積は、400平米で、牛、豚、馬など、観賞用の動物を飼育する予定だそうです。
カフェも併設され、「食育」体験プログラムも開設するようです。
もともと、2003年から農業分野の人材育成を手掛けており、2005年には農場を設けているとあります。
京都に牧場を所有するとあります。
コメント
日本知的財産協会の入っている朝日生命ビルに行くときに、パソナのビルがあるなとは思っていました。
最近、知り合いがパソナ関係で働いていることもあり、ちょっと関心をもってビルを見ていたのですが、ここで観光牧場をするとは思いませんでした。
観光農場や、銀座ミツバチならありうると思いますが、都心で牧場は想定外です。
こどものころを思いだすと、大阪市内の外れの町だったので、その町の外れに、乳牛を育てている牧舎や、鶏舎がありました。極たまに、そのにおいがしたことを思い出しました。
しかし、これは、ブランド戦略からすと、ありうる戦略です。本社に、エンターテイメント性を持たせて、集客力を上げることは、良くあります。
有名なところでは、コカ・コーラは、アトランタの本社に、World of coca-calaというアトラクションを持っています。
https://www.worldofcoca-cola.com/
また、BMWのミュンヘンの本社には、巨大なショウルームがあり、そこで愛車を受けとることができます(ここは一度見学に行きました)。幕張メッセぐらいの施設です。
日本でも、規模は小さくなりますが、横浜駅近く便利なところに日産本社があり、ショウルームが併設されています。
各社とも、本社の機能として、ビジネス上の機能を追い求めるだけではなく、積極的にエンターテイメントを提供して、ブランドイメージを構築しようとしています。
ただし、各社とも本業のPR活動がメインですので、パソナの取り組みは、驚きがあります。
パソナは人材の会社ですので、例えば、就活生に東京駅という地の利を生かして、面接までの時間を過ごせる場所を提供するなどであれば、良くあるPR活動にとどまります。
今回の牧場は、パソナにとっては、どうしても育てたい事業なのかもしれませんが、日経の記事だけでは、まだ、そのストーリーが一般に広く伝わるところまでは行っていないと思います。これから、徐々に、「大手町牧場」にTVの取材が入り、これから、広報が積極的にその意味や狙いなどを、マスコミに説明するタイミングなのかもしれせん。
つながりにくい話題ですが、驚きのある話題ですので、うまくPRできれば、農業なり畜産なりに、パソナがどれだけ本気かを示すことが可能だと思います。