Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

虎ノ門ヒルズの完成

発明会館のビルもなくなるの?

 2017年8月9日と10日の連続で、日経に森ビルによる虎ノ門の再開発の記事が出ていました。 

www.nikkei.com

www.nikkei.com

総合すると、次のような情報です。

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8月10日の日経記事にある地図が正確であるとすると、この土地は、まだ複数のビルが建っています。新駅から、事務所の目の前にある発明会館までが、今回の虎ノ門ヒルズ ステーションタワー関連の敷地となっていました。ニッショーホールのある日本消防会館は計画地から外れています。

 

事務所のあるビルの後ろでは、ホテルオークラの建設工事が進んでいるのですが、更に目の前に都内一の高さの虎ノ門ヒルズステーションタワーができるとすると、事務所の周りが超一等地になります。

 

2017年から、ステーションタワーの開業する2022年までの5年程度は、建設工事が続くことになります。

 

三菱地所が、2027年に東京駅の近くに、390メートルの日本で一番高い建物を作るという話がありました。三井不動産日本橋地区の再開発をしているようです。森ビルの虎ノ門の再開発と合わせて、都内は再開発ラッシュです。

 

今回の虎ノ門ヒルズは、国際金融都市構想ということですが、本来であれば、兜町や日銀のある日本橋が、国際金融都市のイメージ近いように思います。一方、虎ノ門は、財務省とか金融庁とか役所に近いメリットがあります。

 

国際金融都市として、ロンドンやシンガポールのようになれるのか、心もとないところがありますので、本当にこれだけのオフィス需要があるのかと思ってしまいます。

 

さて、メーカー勤務から、特許事務所勤務になり、同じ新橋駅を使っているのですが、山手線の外にある汐留地区から、内側にある虎ノ門地区に勤務場所が変わりました。新橋から、虎ノ門まで当初は銀座線に乗っていたのですが、あまりの混雑に辟易し、18分程度かかるのですが歩いています。

 

あらためて気づいたのは、東京都心部の人の多さです。東京都心部には、工場でもなく、研究開発部門もありません。企業の本社機構も含めてですが、サービス系の事業者が沢山いるということを実感します。

 

最近、もうひとつ感じているのですが、夏休みの取り方です。メーカー勤務のときは、工場に合わせて、本社機構もお盆の前後に全員一斉に夏休みでしたが、役所も事務所も夏休みは各人バラバラです。サービス系の事業者はその方が合理的ですね。

 

日本も、GDPや雇用者のシェアは、7割がサービス業になどの第三次産業となっている時代ですので、メーカーでもサービス業系の仕事をしている人も多いことを考えると、実質は8割方がサービス業の仕事をしていると思われます。

 

都心に集約することで、そのサービス業の生産性が少しでも上がるであれば、悪いことではないのではないでしょうか。

 

もう一つ、傍論ですが、特許事務所の顧客がメーカーに偏り過ぎていると思います。7割のサービス業を顧客にせず、2割のメーカーを顧客にしていると伸びが期待できませんし、サービス業に対して、特許なり商標なりを根付かせることができません。特許事務所としては面倒な顧客かもしれませんが、サービス業への知財の教育啓発は必要だと思いました。

日本のサービス業の生産性向上にも有用な感じがします。