Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

デジタル時代の小売業(1)

アマゾン一強の可能性

2017年8月22日の日経が、傘下の英フィナンシャルタイムズの社説(21日付の記事)を載せていたのですが、参考になりそうな数字が出ていました。

www.nikkei.com

記事は、次のようなことを言っています。

  • オンラインショッピングが実店舗に勝ってきている
  • 特に、アマゾンが規模の経済の恩恵と、低い資本コストで優位
  • 競合企業は、独食料品ディスカウント販売チェーンのアルディ、それと組んだ米インスタカート(ウーバー型の宅配)
  • 小売業の歴史では王者が変わる。百貨店の時代(シアーズ)、大規模小売店の時代(ウォルマート)、ネット通販の時代(アマゾン)
  • ただし、市場シェアを誇張してはいけない
  • アマゾンは、米国の小売り電子商取引(EC)市場で、シェア2割
  • ECは、まだ米国の小売りの1割
  • しかし、ウーバー型はアマゾン優位には立ちにくい(理由は、アマゾンもウーバー型をすることができる)
  • 歴史的には、小売業での支配は、10年か20年しか続かない
  • アマゾンのビジネスモデルは、その常識を超えるかもしれない

コメント

アマゾンで、米国の小売りの2%のシェアということが分かります。

食料品などは通販ではないですし、街にはまだまだ多くのお店があるので、いくらアマゾンが普及しても、この程度の数字なのだと納得しました。

 

日経は、アマゾンをいろんな角度で追いかけていますが、2017年8月24日の記事に、日本のアマゾンのシェアが出ていました。

www.nikkei.com

この記事では、国内のネット通販市場について、次のように記載しています。

  • 2016年に15兆円超え
  • 小売り市場全体の1割
  • アマゾンが躍進

フィナンシャルタイムズのように、国内ネット小売り市場におけるアマゾンのシェアは言及がなかったのですが、米国と同じ2割ぐらいなのでしょうか。

 

個人的にも、アマゾンを良く使うようになってきています。家族がDVDやCDを買い、私が本や文房具(筆記具の替え芯など)を買うのですが、一万円/月まではいかないですが、小売消費の2%は超えてしまっているように思います。

現在、スーパーやドラッグストアで買っている食料品や日用品を、アマゾンで買うようになったら、当然2%程度では済まなくなります。

 

米国発の企業で、日本で成功した会社は沢山あります。

例えば、コカコーラ、ハリウッドの映画会社、マクドナルド、マイクロソフト、アップル、スターバックスGoogleFacebookなどです。

地域密着性が強い小売り業で成功した米国企業(実体は違いますが、当初は米国発)としては、セブンイレブンがありますが、セブンイレブンは時間をかけて伸びてきたのに対して、アマゾンは成長スピードがとても速いように思います。

このスピード感もデジタルの特性だと思います。