グローバルロゴの導入
2017年10月2日に、味の素がコーポレートブランド強化の一環で、グローバルで使用するグループロゴを導入したというニュースリリースがありました。
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~グローバル食品企業トップ10クラス入りに向けてコーポレートブランドを強化~味の素㈱、グループ共通の“グローバルブランドロゴ”を導入 2017年10月以降、順次切り替え
ニュースリリースによると、次のようになるようです。
- グループ共通の「味の素グループグローバルブランドロゴ」を導入
- 2020年度までのグローバル食品企業トップ10クラス入りが目標
- グローバルでのコーポレートブランドの強化を図る
- 1909年の創業以来、積極的に海外展開
- 121法人(国内:46法人、海外:75法人)
- 世界30の国・地域(日本を含む)で事業を展開
- ブランド認知率が相対的に高くない国もある
- M&Aでグループ企業が増加。“味の素グループ”全体を束ねる統一ブランドが必要
- 世界の生活者が“言語を超えて”認知できる親しみやすいブランドロゴを開発
- 10月以降、プレスリリース、ホームページにおいて
- 11月以降、グローバルに、名刺、ステーショナリー等において
- 2018年1月以降、製品パッケージをはじめ、企業広告・TVCM・販促・WEB等あらゆるタッチポイントにおいて切り替え
コメント
旧コーポレートブランドロゴは、「AJINOMOTO」の部分で、今回新たにできた「味の素グループ グローバルブランドロゴ」は、「Aj」のロゴと「AJIMONOTO」がセットになったものをいうようです。
味の素というと、化学調味料の味の素についている漢字の「味の素」ロゴ(カラーは赤)を思い出します。
たぶん、製品についていて、見慣れているためだと思います。
この漢字のロゴから、「AJIMONOTO」になり、今回は「Aj+AJIMONOTO」になるようです。製品パッケージにも使用されるようですので、そうなると露出が決定的に増えますので、今回のロゴが一番親しみのあるロゴになっていくものと思います。
「味の素」は商標の世界でいうと、「正露丸」とならんで、普通名称化の話で必ず出てくる商標で、「正露丸」は各社の使用できる普通名称となっており、ラッパのマークとか別の部分で区別するものであるのに対し、「味の素」は「化学調味料(現在は、「うまみ調味料」)という普通名称を別途開発して、普通名称化をなんとな防いだ企業として有名です。
うま味調味料の「味の素」があまりに有名なので、その売り上げの比率が低くなっても、イメージはうまみ調味料の味の素になってしまいます。
漢字から、英語の「AJINOMOTO」にすると、その雰囲気はだいぶ変わり、総合食品メーカーのイメージになります。
その仕上げが、今回の味の素グループグローバルブランドロゴなのだと思います。
ただ、やるなら、徹底的にした方が良いので、①社名を漢字から英語かカタカナに変え、②うま味調味超も漢字の「味の素」を止めて新ロゴにして、③最終的には、ブランドロゴという意味では、「AJIMONOTO」も併記もやめて「Aj」だけにする。というのが、コミュニケーションとしては、素直だと思います。
歴史のある会社ですので、急には変われないのかもしれませんが、時間をかけてそうなっていくのではないかと思いました。
面白いニュースであり、新聞の見開き全面広告もしているのですが、同社の戦略が複雑なのか、マスコミが取り上げていないことが残念です。