Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

世界都市ランキング2017

東京が3位(大阪26位、福岡37位)

2013年10月13日の日経に、2017年版の「世界の都市総合ランキング」の内容が紹介されていました。森記念財団都市戦略研究所が発表しているものです。

www.nikkei.com

  • 東京は前年と同じ3位
  • 東京は近い将来にニューヨークを抜き、2位になる可能性も見えてきた
  • ランキングは、世界の主要44都市を対象に、経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセスの6分野の計70指標を点数化
  • 1位のロンドンは五輪開催後、訪問客数などのスコアを伸ばし続けている
  • 4位のパリは同時多発テロの影響で居住の順位を落としている
  • 東京は、交通・アクセスのスコアが向上。指標を「国際線旅客数」を「国内・国際線旅客数」に変更したことが影響
  • 文化・交流のスコアが上昇。訪日外国人客、美術館・博物館数、買い物、食事の魅力などの評価が高まった
  • 一方、経済はスコアが低下。GDPの成長率が低いこと、円安傾向
  • 研究・開発もスコアが低下。研究開発費が下がった
  • 居住もスコアが低下。女性の社会進出の遅れ

 

コメント

上記の日経の記事は、解説用の記事だったようです。

日経の別の記事に、ランキングのベストテンは、ロンドン、ニューヨーク、東京、パリ、シンガポール、ソウル、アムステルダム、ベルリン、香港、シドニーの順です。大阪はは26位、福岡は37位とあります。

www.nikkei.com

 

森記念財団都市戦略研究所は、2008年の設立当初から「世界の都市総合力ランキングGlobal Power City Index (GPCI)」出しています。都市の課題を研究し、政策提言につなげるための活動のようです。森ビルのシンクタンクらしい活動ですね。

mori-m-foundation.or.jp

 

世界の主要44都市の比較ということですが、日本では、東京、大阪、福岡が調査対象です。

人口は横浜が第二位ですが、経済や文化などは大阪が一枚上なので、大阪が調査対象なのは納得のできるところです。しかし、名古屋が入らず福岡が入っています。

福岡は、研究上、有益なデータが取れるのでしょうか?

 

基本的に、東京と世界の都市の比較がメインの調査のようです。

 

ランキングの特徴は、

  •  特定分野(「金融」や「住みやすさ」など)ではなく、都市の力を表すさまざまな分野を対象として都市の 総合力を評価したランキング
  •  都市の力を表す6分野( 経済、研究・開発、文化・交流、 居住、環境、交通・アクセス )と、都市活動を牽引する5つのグローバル・アクター(経営者、 研究者、アーティスト、観光客、生活者)の視点に基づき、都市の総合力を評価
  • 各都市の強みや弱みを明らかにしながら、克服すべき課題を明らかにしている

とあります。住みやすさではなく、都市の総合力ということですね。

 

東京が、ニューヨークやロンドンに追いつき、追い越すことも重要かもしれませんが、東京以外の都市も重要だと思います。国力を東京に集中した結果、東京の都市力が上がっても、自力ではなく嵩上げした感じがあります。

この調査でも、アメリカでは、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シカゴ、ワシントンD.C.、ニューヨーク、ボストンが調査対象となっています。アメリカのように、魅力的な都市が複数ある方が、バランスが良いように思います。

 

森ビル関係の財団なので、東京に注目するのは分かりますが、大阪への提言や、名古屋の調査はやった方が、このランキングのためにも良いように思います。