10年ぶりに改訂
2017年10月25日の日経で、広辞苑が10年ぶりに改訂されるという記事がありました。
- 広辞苑の改訂版(第7版)が、来年1月12日発行
- 2008年1月以来、10年ぶりの改訂
- 「安全神話」「デトックス」「ブラック企業」「がっつり」など、新しい言葉約1万項目を追加。総項目数は約25万
- 他の新語は、「浜通り」「東日本大震災」など。
- 「炎上」では「インターネット上で、記事などに対して非難や中傷が多数届くこと」と付記。昔からある言葉に新たな意味が加わった
- 普通版は9720円
とあります。
コメント
日経の記事は共同通信の配信のようですが、朝日新聞に取材されたと思われる記事がありました。
- 採用:「がっつり」「のりのり」「クラウド」「フリック」「火砕サージ」「赤塚不二夫」「安全神話」「クラウド」「デトックス」「ブラック企業」「惚(ほ)れ直す」「ごち」「分刻み」「エントリーシート」「キャリーバッグ」「クールビズ」「コスプレ」「絶対数」「天才肌」「ドクターヘリ」「ナルシスト」「浜通り」「ブルーレイ」「カベルネ・ソーヴィニョン」
- 削除:「給水ポンプ」「スーパー特急」「基本値段」「昼つ程」「書留小包」「ダブル-ダブル-ダブル」(world wide web)「案の如く」
- 意味追加:「盛る」「やばい」「保険」「気になる」
- 見送り:「きしょい」「ググる」「ほぼほぼ」「つんでれ」「TPP」「アラサー」「がん見」「告る」「ディスる」「豊洲市場」「放送禁止用語」「ゆるキャラ」
解説は、朝日新聞の記事をご覧ください。
実社会で使われており、定着しているものは新規採用されるのだと思いますが、見送りされたものの中でも、「アラサー」「ゆるキャラ」などは、相当使われている言葉なので、採用しても良いような気がします。採用と見送りの差は難しいですね。
一方、削除と意味の追加は、その理由が、比較的理解しやすいとおもいました。
新しい広辞苑の総項目数が25万項目で、そのうちの1万項目が追加ということですので4%にあたります。大体ですが、10年で日本語が4%増えるという感じです。
最近、英語の辞書を一冊買いました。以前、使っていたのが、小学館のProgressive英和辞典で同じものにしたのですが、2000年版と2012年版で、12年の開きがあります。体感的には、あまり分からないのですが11万5千語から13万8千語に、2万3千語増えています。
あらためて、言葉は生きているなと思いました。
岩波書店のWebサイトを見ると、今回の広辞苑に関して、書店向けの案内のほか、報道向け資料がPDF配信されており、詳しく知りたいマスコミは依頼すると報道用基礎資料(PDFファイル、3MB)がもらえるようです。
また、岩波書店は、今回の広辞苑の第7版の発売に合わせて、セミナーをするようです(広辞苑大学)。
発売日前後にマスコミ宣伝を少しはするのかもしれませんが、基本は、広報(PR=Public Relations)を使ったブランド作りをされているなと思いました。