地域毎に発表
2017年11月29日の日経で、大学ブランド・イメージ調査が発表されています。
大学ブランド・イメージ調査2017―2018(首都圏編)のランキングは、1)東京大学、2)慶応義塾大学、3)早稲田大学、4)上智大学、5)一橋大学、6)東京工業大学、7)青山大学、8)明治大学、9)東京外国語大学、10)お茶の水大学、の順となっています。
1位から5位は、昨年と同じ。その他の順位も多少の前後はありますが、TOPは、同じ顔触れです。
- いま注目されている、旬である大学は国際基督教大学(ICU)が首位
- 総合ランキングは東京大学が3年連続トップ
- 首都圏在住のビジネスパーソンにインターネットを通じて調査
- 49項目のイメージに当てはまるかどうかを尋ねた
- 東大は「一流感がある」「基礎学力が高い」「各界に多数の人材を輩出している」などの項目でトップ
- 2位の慶応義塾大学は「就職状況が良い」「自分の意見をしっかり言える」で高評価
- 3位の早稲田大学は「チャレンジ精神がある」「自由闊達である」で高評価
などとなっています。
コメント
日経BPコンサルティングのWebサイトによると、他に、北海道編、東北編、甲信越編、北関東編、北陸・東海編、近畿編、中国・四国編、九州・沖縄・山口編と全部の9つの地域毎のランキングになっているようです。
首都圏編という点が、気になっています。首都圏と近畿(と言っても京都)の大学は、全国から人が集まります。地域的にも、近畿、東海以外の地方の高校生は、首都圏に出てくる人が多いと思います。9つの地域に分けと、実際の学生の受験動向は、必ずしも当てはまらないように思います。
また、大学の成果のランキングとしては、東大、京大がセットで出ていないランキングに何の意味があるの?と思います。
この日経BPコンサルのサイトでは、地域毎に偏差値を出していますが、東大の偏差値は、88.6ポイントで、一番高いのは、東海の名古屋大学の95.0ポイントです。近畿の京都大学も93.3ポイントです。
そもそも、このランキングは、大学関係者に大学ブランドの大切さを理解してもらうために実施しているランキングのようです。
ブランド作り、話題づくり、Webサイトやスマホサイトの充実など広報活動に頑張った大学は、世間の評価は上がりますので、その結果をウォッチして、次の施策に生かすためのもののようです。
日経BPコンサルとしては、大学にデータを提供したり、必要な調査を実施したり、ブランド戦略立案に協力したり、自らのビジネスにつなげるためのものです。
確かに、最近の大学や私立高校のWebサイトは、企業以上に充実してきています(一方、公立高校は驚くほどお粗末です)。大学入試もWeb化していますし、大学の授業もスマホを使うなど、想像以上に進んでいます。
大学のロゴやカラー、広報誌発行、サイト作りなど大学にとっては非常に重要ですし、そのためにには大前提として、考え方の整理(ブランド戦略)を作成しないといけないのは、企業とまったく同じです。
大学が広報部門を持つのは当たり前になっていますし、日経BPコンサルとしても良い顧客なのだと思います。そのため、TOPだけではない、色んな学校の色んな特長を調査していて、その調査の成果物の一つをPRのために出しているというところでしょうか。