Nishinyの商標・ブランド日記

商標・ブランドの情報です。弁理士の西野吉徳のブログです。

ニッコーホテル・バリ

オークラの傘下のようです

2017年12月18日の日経の電子版の記事に、ホテルオークラが、バリ島で「ニッコー」ホテルで再進出するという記事がありました。

www.nikkei.com

  • ホテルオークラが、インドネシア・バリ島に再進出
  • 現地の会社が所有するホテルの運営を2018年1月から請け負う
  • 2018年4月にはホテル名を「ホテル・ニッコー・バリ(仮称)」に変更
  • 日本からの旅行客の需要を取り込む
  • 日本人の間で知名度がある「ニッコー」ブランドを生かし、現在は数%にとどまる日本人宿泊客の比率を大幅に高める
  • ホテルオークラは2016年11月に「グランドニッコー・バリ」の運営を終え、現在はバリ島でホテルを運営していない
  • アジアを中心にホテルの開業を進めており、2020年までに契約ベースで世界100カ所でのホテル展開を目指している
  • 経済成長が進むアジアでブランドイメージを高めて日本と海外の相互送客につなげる

コメント

良く知りませんでしたが、日航ホテルは、ホテルオークラのグループに入っているようです(多少は、出資比率は残っているかもしれません)。

www.okura-nikko.com

ホテルオークラは、帝国ホテル、ニューオータニホテル、ホテルオークラで、ホテルの御三家というぐらいですので、海外に打って出るとしても、自分のオークラブランドで出れば良いのにとも思いましたが、ブランドとしてニッコーやJAL Cityも使えるようですので、選択枝が広がるメリットはあります。。

 

ブランド論的に考えると、オークラとニッコーとJAL Cityをどのようにすみ分けるか、グループのブランドをどうするか、海外ではどちらが人気があるのか(海外ではNikkoを有効活用する)などが議論になります。特に海外では、日本の御三家と言ってもあまり知られていませんので、ニッコーブランドは海外進出には必要だと思います。

 

また、税務的に考えると、対価の問題があります。JALの経営不振のときに、ホテルが売りに出たのだと思いますが、JALなり、Nikkoなりのブランド使用権は日本航空からのライセンスだと思います。当面の使用は、株式譲渡対価の中に含まれているのかもしれませんが、いつまでも無償はありえないと思います。このあたり、税務的には課題ありということになりそうです。

 

適正な対価を日本航空に支払ってまで、いつまでも、ニッコーなり、JAL Cityを使い続ける必要があるのか?いつかは、オークラブランドにシフトする必要はないのか?なども課題だと思います。

 

トリビアですが、以前住んでいた金沢文庫の近く(金沢八景)に、ホテルニッコー金沢八景という小さなホテルがあります。もちろん、日航ホテルとは全く関係ない、釣り宿です。たぶん、こちらのホテルと日航ホテルでは、どちらが古いのか不明です。

日本観光〇〇は、略して、ニッコーとなります。

また、観光地の地名の「日光」の関係で、ニッコー〇〇というホテルは沢山あると思います。

日本航空の商標権をJ-Plat Patで確認しましたが、ポートフォリオ的に見て、改善の余地がありそうでした。診断書を書きたいところです。

travel.rakuten.co.jp

話は変わりますが、勤務している事務所が虎ノ門なのですが、虎ノ門界隈は、建築ラッシュです。事務所のビルの隣が、ホテルオークラなのですが、建て替えの真っ最中です。ホテルオークラが完成したら是非利用したいと思っています。