しかし、別の見方をすれば
2018年1月11日の日経に、サイゼリヤが2017年9月~11月の決算で減益になり、その理由の一つが人を採用しすぎたというものがありました。
- 2017年9~11月期の連結決算は、純利益が前年同期比14%減の16億円
- 客単価の上昇や新規出店の効果で堅調に推移。売上高は379億円と7%増加
- 円安で食材輸入価格が上昇、アルバイトの過剰採用による労務費増加が利益圧迫
- 離職率がまだ高く、労務費の管理が今1番の課題
- また、9月と10月の台風の影響で、来店客数が落ち込んだ
- 中国を中心のアジア事業は新規出店などで、同事業分野では増収増益を確保
- 人手不足への警戒感から店舗が通常の1.5~2倍の人員を採用
- 従業員に向けた退職給付制度といった費用も増加
- 過去には「将来はメーカー並みの給与や労働条件を保証したい」と発言
- 1月10日には決算と併せて従業員に対してストックオプション(新株予約権)の発行も発表
コメント
今、人手不足が深刻です。東京の街中の居酒屋などの外食の店では、外国人が非常に多くなっています。パートやアルバイトの賃上げが必要になり、その結果、外食も値上げが多くなっています。
人の確保が難しい中で、サイゼリヤは採用しすぎというのは、非常に珍しい話だと思いました。
最近は、コンビニ、牛丼店、居酒屋などで、深夜のアルバイトが採用できずに、24時間営業はできないとか、新規出店計画が減るとかの話を聞きますので、それに比べると、天地の差があります。
店舗は、忙しそうなので、楽な仕事ではないと思いますし、アルバイト代も高くないと思いますが、アルバイト応募者に人気があるのだと思いました。
採用に費用をかけ過ぎたとありましたが、どんな方法を取ったのでしょうか?
サイゼリヤが、この過剰採用のアルバイトを教育して、戦力化できれば、近くに店舗を新規出店可能となります。本当に、労務管理がなっていなかっただけかと勘ぐってしまいます。
サイゼリヤには、もう一つ面白い記事がありました。中国に進出したファミレスが皆苦戦する中で、サイゼリヤだけは好調を維持しているというものです。イタリアンに特化していることが 理由のようです。
実際のメニューは、日本とは違うようです。どこまでローカライズするか、どこまで本国のものと同じものを出すのかは、難しい話といいますが、看板や店舗のデザインは当然一貫性がありますし、メニューも許容範囲なのではないでしょうか。
今回のアルバイトの雇用過剰をどう考えるかはありますが、この会社は、相当上手く経営している会社なのだと、改めて思いました。