GlobalとDomesticの2つのランキング
2018年2月14日のインターブランド社のニュースリリースに、2018年のBest Japan Brandsが発表されていました。
GlobalとDomesticの2つのランキングがあり、海外売上比率が30%を超えるとGlobalに入り、30%未満はDomesticとなるようです。
http://www.interbrandjapan.com/ja/data/180214_BJB2018press_release.pdf
Global:40位までの発表ですが、10位までの順位としては、次のようになっています。
1.トヨタ、2.ホンダ、3.日産、4.キヤノン、5.ソニー、6.MUFG、7.パナソニック、8.ユニクロ、9.スバル、10.任天堂
Globalの話題としては、任天堂が躍進したのと、SMFG・みずほが、DomesticからGlobalになったようです。
Domesitic:こちらも40位までの発表です。トップ10は次のようになっています。1.NTT ドコモ、2.ソフトバンク、3.au、4.リクルート、5.楽天、6.サントリー、7.花王、8.キリン、9.Aあアサヒ(ビールの)、10.ローソン
Domesticでは、TOP3が携帯キャリアです。
コメント
ブランド価値が一年でどの程度上がっているのかを見ると、その企業が好調かどうかがわかります。スバルが+12.2%、任天堂が+21.3%という数字は本業が好調なようですので、納得できます。
ただ、最近は、日本企業の収益は絶好調なのに、全体にブランド価値がプラスになっているのが少ないように思いました。トヨタが-6.1%、キャノンが-11.7%、MUFGが-9.7%、ソニーが+1.9%、パナソニックが-6.0%などです。あまり良くありません。
この点、インターブランドのニュースリリースでも同じ点に着目はしているようでした。
この10年で、Japan(のGlobalの方)のブランド価値は、40%上っているようです
一方、グローバルのTOP100のブランド価値は、この10年で、68%も上がっており、日本を凌駕するとあります。
そして、世界の方が成長しているという理由で、日本企業のブランド価値はあまりプラスとなっていないとあります。
ブランド価値を、単純に並べるとランキングになります。ブランド価値は、相対評価ではなく金銭価値のはずですから、日本企業の現在の収益率からすると、もっとプラスになっても良いように思います。
インターブランドの方程式では、収益があがると金銭評価は上がるはずです。日本企業の昨今の業績は非常に良いので、余程他のファクターが、ブランドの強さが下がっているということなのでしょうか?
一点、日本のブランドに人気が無いというイメージはあります。
日本全体に将来性が感じられず、その日本のマイナスイメージが、日本企業すべてに影響し、グローバルで評価すると低めに出るのではないかと思いました。
少子高齢化が理由かもしれませんし、日本に、次の時代のスター企業である、FANG・MANT・SLAWのような企業がないためかもしれません。
ソフトバンク、楽天、LINEのような会社が、どこまでグローバルで活躍するかが、次の日本のイメージを決めるような気がします。
国が次の時代の個々の企業を育てる時代ではないのかもしれませんが、米国ではなぜそのような企業が育ったのかを分析して、その環境を日本で整備できないものかと思した。